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朔久
朔久
なかむを待たせてはいけないと思って足早にお手洗いを出た。
そこで目にした光景はあまりに刺激の強いものだったけれど。
ツヤのある黒髪と澄んだ青色の瞳に、特徴的な涙ぼくろの男性。
人当たりの良さそうな笑顔を浮かべて、なかむと楽しそうに談笑していた。
頭がサッと冷えて体だけが暑い。頭が真っ白になるってこう言うことを言うんだろうか。
なんだよ、純情なふりしてこんないい男引っ掛けていたんじゃないか。
可愛いって言葉も、こちらに向ける無邪気な笑顔も、やけに上手いキスも、全部こいつに向けられたものだったのだろうか。
時折向けられる熱を帯びた眼も、最中のどろどろに溶けた甘ったるい眼も、全部。
俺のことなんてハナから見えてなかったのではないか?
俺は所詮暇つぶしだったっていうのか?
そして俺は何でそんな事で動揺してんだ?
今までだってそうだったじゃないか。
こんなの当たり前だったじゃないか。
本来俺たちの関係性は性欲の発散が目的なのだから。
おかしいのは俺の方だ。
勝手に期待して、 浮かれて、 まるで特別な人物である様になかむを優遇して。
そんなんが好きならこんなアプリ使ってなかったはずなのに。
shk
今だって2人の中に変な首突っ込んで。
nk
なかむのこと困らせて
何がしたいんだよ、一端になかむの目の前に立ち塞がって。
kn
shk
後ろでなかむがわたわたと戸惑っているのが目に入った。
当然だよな、セフレが急に恋人に突っかかってきたんだから。迷惑甚だしいったらありゃしない。
kn
kn
悪魔っぽく細めた目と、わざとらしく上がった語尾が、微かな嘲笑の様なものを孕んでいた。
まるでこちらを威嚇し、超えてはいけないラインを警告する様に。
その様を見て、今まで疑惑でしかなかったものが確信に変わり昇華された。
shk
nk
なかむはこの人の事選んでたんだな。
nk
shk
nk
shk
準備くらいしてある。
だってなかむはそのつもりで来てるだろうから。
ホテルの場所もわかってる。
この駅周辺はちょっと前年上のお兄さんと使ったから。
nk
うるさい、なんかしたから泣いてんだろ。
何泣いてんだよ俺、馬鹿じゃねぇの。
所詮は変えの効くセフレの癖に一丁前に恋仲同士の会話に首突っ込んで勝手に傷ついて。
なんで俺はこいつに拘ってんだよ。
俺がこいつの事好きみたいになるだろ。
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kn
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