【黒×青】DV

いつからなんだろう

この愛が歪み出したのは。

初めからこうではなかった。

とても俺想いで優しい彼氏。

毎日毎日美味しいご飯を作ってくれた。

だが、その幸せな日常は直ぐにDVによって壊された。

殴る、蹴るなどの暴行は毎日。

首絞め、監禁も珍しくはなかった。

こんな毎日が嫌でたまらなかった。

あにきから風呂上がるまで寝るなって言われた。

お前が寝たら気絶するまで殴るって。

もう俺は抵抗しない。

自分は無力だと気づいているからだ。

思わずネガティブな言葉を零す。

ｶﾞﾁｬﾝｯ

俺の隣に彼が座った。

彼は今まで暴行したところ全部を優しく撫でた。

こんなにあにきがデレるなんてきっとDV初めてから以来だ。

今ならきっと、愛してくれる。

こんなこと自分から言うなんて数年ぶりだ。

顔が熱くなる。

ぞくり、と冷気が走った。

彼の目は冷たく微笑みを浮かべていた。

あぁ……これか…

どうしても俺があにきと別れない理由。

俺はあにきに罵倒されてほしいんだ。

殴ったり、蹴ったり。

暴行をしてほしいんだ。

なにか中毒性のあるこの感情。

俺は…、っ

いつの間にか好きになっていたんだ。

この関係が。

歪んでるアイ。

それは俺らだけにしか得られない、特別なアイシカタ。

俺はそんなカラダになってしまったみたいだ