らんはる集　１

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■JUICY☆(後編)■ 　RHver.

　ラン(大学生)✕ハル(大学生) 　続きだよ

ﾓﾌﾞ「ねぇ、あたしたちとランチ行かない？」 ﾊﾙ　「行かねえし。てゆーか俺に話しかけないでくれる？香水キッツイんだけど」

相変らず生意気よね、とげだらけよねって。 だけどやっぱり可愛いから誘っちゃうのよねって。

今日もまた、声をかけた女子連中がため息ついてます。 そう、ハルチヨは今日もトゲトゲで身をまもる可愛いこちゃんです。

オレの受講が午後からのときは、別の講義を受けてるハルチヨを迎えに行くんだけど。 そうすると最近なんだかハルチヨに怒られるんだよネ。

ﾊﾙ　「来なくていいって言ってんじゃん、俺がランのとこ行くから」 ﾗﾝ　「···なんだよハル、」

ふくれっつらで何をスネてんの〜？ って聞こうとしたとき。

ﾓﾌﾞ「あの、ランくん···だよねぇ？ちょっといいかな」 知らない女の子が割って入ってきた。

ﾊﾙ　「ランは今オレと話してんの見えてねえ？」 あからさまに牽制するハルチヨ。 え、ヤキモチめちゃかわいい〜♡

女の子はハルチヨには目もくれず、オレにメモを渡すとよそゆきの笑顔で手を振り戻っていった。

ﾊﾙ　「···なにそれ」 ﾗﾝ　「さぁ〜？　···あ、ごめんちょっと待ってて♡」

オレはハルチヨをそこに待たせて、今の女の子を追った。 こころもとない視線を背中に意識しつつ。

ﾗﾝ「ハル〜？」

時間にしたらわずか３分、女の子の元から戻るとハルチヨがいなかった。 というか、廊下のすみっこで独りうつむいていた。

ﾗﾝ　「おーいハル〜♡」 ﾊﾙ　「······」

ﾗﾝ　「ハル〜？なんで泣きそう？キスしちゃうよ？」 ﾊﾙ　「···ばぁか」

オレに顔をのぞき込まれたハルチヨは、しゅんとした声で。

ﾊﾙ　「···こうやってさぁ、知らないヤツにも好きって言われちゃうじゃん」 ﾗﾝ　「え？」

ﾊﾙ　「だからラン、来ちゃだめだって言ってんのによぉ···」

花のような女の子に好きだとか言われたらそりゃ嬉しくなっちゃうんだろうな、とか。

かわいくもなれないオレなんていずれ、あいそ尽かされちゃうのかもしれないなとか。

ぽつぽつとそんな不安を話し出す。

ﾊﾙ　「ランの、一番好きな人でいたいだけ···なんだけど、さ······」

生意気だって？ とげとげしてるって？ ねぇ、こんなにも甘くてかわいいコが他にいる？

ﾗﾝ　「今の女の子、メアドくれてさぁ」 ﾊﾙ　「······」

ﾗﾝ　「返してきたから」 ﾊﾙ　「···え？」

ﾗﾝ　「そんで、かわいくて大切な恋人が待ってるからバイバーイって言ってきた♡」

······そうなの？っていう顔でようやく顔をあげるハルチヨ。

ﾗﾝ　「ね？」 ﾊﾙ　「······ん」

あ、まだ不安な顔してる〜。

ﾗﾝ　「まぁ女の子が花ならばハルは甘ぁい果実だネ♡」 ﾊﾙ　「な、なんだそれ、///」

オレがいなけりゃ目に見えて気落ちするようなハルチヨだから、いつだってそばに置いときたい。 置いといたら食べもしちゃいたい。

そして、 きれいなものにはとげが有って、美味しいものには毒が有るんだヨ？

ﾗﾝ　「今だってハルしか見えてないのに、これ以上甘くてカワイコちゃんになったらもぉオレがヤバいw」 ﾊﾙ　「へぁ？」

ただでさえハルチヨには、いっそ中毒だもん。 死んじゃうかも···

そう耳元にささやけば、 照れたハルチヨが自信なさげな上目づかいでオレの理性に攻めてくる。

ﾊﾙ　「だまって捨てねぇトコ」 ﾗﾝ　「うん？」

ﾊﾙ　「メアド···　返してことわってくるトコとか、やっぱランが好きだ」

至近距離でそんな顔で、そんな言葉を放りこんでくるだなんて。 ああもう本気でヤバいわ。

ﾗﾝ　「ハルさぁ···　この後って何もないよね？」 ﾊﾙ　「ねぇよ？」

ﾗﾝ　「オレ今日はサボっちゃうから今すぐデート行こ♡」 ﾊﾙ　「はぁ···サボんの感心しねぇけど～」

ひとくさりタテマエを言いながらも嬉しそうに笑うハルチヨ。 まわりの誰よりもひときわカワイイ笑顔で。

ﾗﾝ　「ほらぁ、そんな笑顔見せたら悪い虫が寄ってきて食べられちゃうからな〜w」

ﾊﾙ　「んなのランが追っ払ってくれんだろ？」 ﾗﾝ　「そりゃ当然♡」

そりゃ当然。 ハルチヨはオレだけのごちそうなんだから！

END フツーにいい彼氏だ( ° ◻ ° ‥ )