/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
れん
インキュバスって…。
れん
夢魔ってやつか？
インキュバス
ほぉう、よく知ってるな。
れん
そういうの詳しい奴がいて。
インキュバス
そうか。
れん
……。
れん
で、何故ここに？
インキュバス
私は人間が住むこの世界の裏の世界に住んでいる。影の中。夢の中とでも言おうか。
れん
(なるほど、だから夢魔は夢の中に出てくるのか。)
インキュバス
だが今、私の住んでいる世界はとても生きていられるような状況じゃない。
インキュバス
見ろ。
インキュバスが羽織っていた上着を脱ぎ捨て服をめくり、腹部をチラリと見せた
腹部には大きな傷があり、痛々しかった
れん
だ、大丈夫なのか…その傷。
インキュバス
良くなった方だ。
れん
そっか、
れん
それで俺の家に来たってことか。
インキュバス
察しが良くて助かる。匿って欲しい。
れん
急に言われても…。
インキュバス
寝床さえくれれば十分だ。
れん
というと？
インキュバス
私は人間のように満腹中枢、味覚がない。よって、「食べる」という事をしなくても死なない。
れん
す、すげぇ…。
インキュバス
だが、エネルギーは必要だ。
れん
何が必要なんだ？
インキュバス
大昔。人間と悪魔が共存していた時代があった。その時、悪魔は人間の愛情を糧として生きていた。
れん
それはつまり…
インキュバス
頼んだ。
インキュバス
だから私の分の食費は浮く。よかったな。
れん
(え…？💦)
れん
待て待て。愛情って、俺からのなの？
インキュバス
私はお前からの愛情が欲しい。
れん
えぇぇぇええ💦
れん
でも、ちょっと気がかりな点がある。
インキュバス
なんだ？
れん
俺のところに来るまでは何をエネルギーにしていたんだ？あんたのいた世界に人間なんていないだろ??
インキュバス
血だ。
れん
血？
インキュバス
食べ物もろくに無い向こうの世界。私たちは死んだ悪魔の遺体などを食べた。向こうの世界はいつどんな時もどこでも争いが起こっていた。そこら辺には死体が落ちていた。
インキュバス
他には何も無かった。
れん
なんか、すまない。
インキュバス
いいんだ。お前が謝ることは無い。
れん
あともう1つ気になることがあって。
インキュバス
なんだ？
れん
インキュバスは夜、異性の人間を襲うとか何とかって。
インキュバス
あぁ。習性的にそうだな。
れん
それで、あんたは男。
インキュバス
あぁ。
れん
あんたが求めるのは女じゃないのか？
インキュバス
何を言っている。お前は人間の女だろう？
れん
俺…
れん
男だぞ。
インキュバス
……。
インキュバス
なんだって…??
インキュバス
本当なのか？
れん
(めっちゃ動揺してる。)
れん
俺は正真証銘、人間の男だ！
インキュバス
こんな…
インキュバス
女に見える男がいるのか、人間には。
れん
(こいつ……。)
インキュバス
実はな。
インキュバス
私も少し、お前に興味があってここに来た。
れん
俺に？
インキュバス
お前が眠りについた後、たまたまお前の夢の世界に私は入った。
インキュバス
そこで、お前からの温もりというか、暖かさを感じた。
インキュバス
魅力を感じたんだ。この世界にいるどの女以上に。
れん
……///
インキュバス
か、勝手な事言ってすまない。
インキュバス
複雑だが、しばらく世話になる。
れん
勝手に話進めやがって…。
れん
(もうお婿にいけねー！💦)
ゼロ
私の名前はゼロ。
れん
そうか。俺はれん。
2人は握手を交わした
ーendー
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
