神崎〇〇
今から?別に良いけど
太宰治
本当かい!?
太宰治
いや、え?本当?
神崎〇〇
自分で聞いておいて何でそんな動揺してるの
とある日の放課後。
鞄に荷物を入れて帰り支度をしていると、
太宰が私の席に来た。
一緒に帰るから何時もの事なのに、
何故か其の顔は強ばっている。
如何したのかと聞いたら、
太宰治
今日〇〇の家行っても良い?
だって。
小学生の頃はよく家で遊んでたし、
自室に上げるのも初めてではない。
確かに中学に上がったくらいから
互いに家には来ていないけれど、
今更緊張する事だろうか。
ほっとしたように胸を撫で下ろすと、
るんるんで教室の扉を開けた。
太宰治
早く行こう!
神崎〇〇
ピュンピュンピュンッ
太宰治
……
然して私の家に着いて三十分。
スマホゲーム 私は携帯遊戯をしていて、
太宰は読書をしている。
昔は電子遊戯や玩具でよく遊んだが、
今は何か一緒にする事はない。
何がしたくて誘ってきたんだか。
太宰がそわそわと落ち着かないのに
私は気付いていなかった。