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梵天に溺愛されましたっ！

第4話 - 梵天に溺愛されましたっ！　第2話　僧侶の嘘

2022年01月08日

#梵天

sirokunn　nowar

ｓｉｒｏｋｕｎｎ

100いいね行った！！

ｓｉｒｏｋｕｎｎ

ありがとうっ！

ｓｉｒｏｋｕｎｎ

続き見てね～～

僧侶の嘘

勇者ヒンメルの死から20年後。

中央諸国聖都シュトラール郊外。

魔法使いフリーレン

この森いつも迷うな……

小さな女の子

何かお探しでしょうか。

魔法使いフリーレン

……

小さな女の子

どうかなさいましたか？

魔法使いフリーレン

……いやハイターって人の家を探してるんだけど。

小さな女の子

では、お客様でございますね。

魔法使いフリーレン

まだ生きてたんだ生臭坊主。

僧侶ハイター

はっはっは。

僧侶ハイター

格好良く死ぬのも難しいものですな。

魔法使いフリーレン

墓に供える酒買ってきちゃったけど一杯やる？

僧侶ハイター

酒はもうやめたんです。

魔法使いフリーレン

そう。

魔法使いフリーレン

今更いい子ぶったて女神様は許してくれないと思うけどね。

僧侶ハイター

はっはっは。

小さな女の子

どうぞ。（お茶を出す）

魔法使いフリーレン

…

魔法使いフリーレン

その子は？

僧侶ハイター

フェルンと言います。

僧侶ハイター

南側諸国の戦災児でした。

魔法使いフリーレン

らしくないね。

魔法使いフリーレン

進んで人助けするような質じゃないでしょう。

魔法使いフリーレン

ヒンメルじゃあるまいし。

僧侶ハイター

フリーレン、何故　私の所へ？

魔法使いフリーレン

聖都での買い出しのついでだよ。

魔法使いフリーレン

旅先で会う人とはなるべく関わるようにしているからね。

魔法使いフリーレン

それに、ハイターにはたくさん借りがあるから、

魔法使いフリーレン

死なれる前に返しに来た。

僧侶ハイター

ではひとつ頼み事を。

僧侶ハイター

弟子をとりませんか？

僧侶ハイター

フェルンには魔法使いとしての素質があります。

僧侶ハイター

あなたの旅に連れて行ってはくれませんか？

魔法使いフリーレン

ごめんハイター。それだけは出来ない。

魔法使いフリーレン

足手まといになるから。

魔法使いフリーレン

実戦での見習い魔法使いの死亡率は知っているでしょ。

魔法使いフリーレン

友人から預かった子を死地に送るつもりはないよ。

僧侶ハイター

そうですか。

僧侶ハイター

では、別の頼みを。

僧侶ハイター

賢者エイヴィーヒの墓所から出土したものです。

僧侶ハイター

この魔導書には今は失われた死者の蘇生や不死の魔法が記されているとされています。

魔法使いフリーレン

そんな魔法が実在するとは思えないけど。

僧侶ハイター

それも含めて解読をお願いしたいのです。

僧侶ハイター

できますか？

魔法使いフリーレン

絵を使った暗号でしょ？

魔法使いフリーレン

この時代の人はこういうのが好きだね。

魔法使いフリーレン

まぁ、5、6年もあれば。

魔法使いフリーレン

でも、こんなの解読してどうすんのさ。

魔法使いフリーレン

死ぬのが怖くないんじゃなかったの？

僧侶ハイター

理由は２つあります。

僧侶ハイター

ひとつはあなた達の手前格好を付けていたいから。

僧侶ハイター

もうひとつは前より死ぬのが怖くなったからです。

僧侶ハイター

まあ不死とはいわずほんの少し、

僧侶ハイター

ほんの少しでいいから時間が欲しくなったのです。

僧侶ハイター

それに、聖典には健やかに生きよとあります。

僧侶ハイター

長寿はその最たるものですよ、フリーレン。

魔法使いフリーレン

生臭坊主。

僧侶ハイター

ーーーーそれと解読の片手間で構わないので、

僧侶ハイター

フェルンに魔法を教えてあげてはくれませんか？

僧侶ハイター

私は僧侶なのでどうも勝手がわからないのです。

魔法使いフリーレン

まぁ、そのくらいなら。

魔法使いフリーレン

いた。

魔法使いフリーレン

捜すのが大変だったよ。

魔法使いフリーレン

いつも森で修行しているの？

フェルン

フリーレン様でも私を見つけるのが大変でございましたか。

フェルン

存在感が薄いとハイター様からもよく言われます。

フェルン

とてもよいことでございますね。

魔法使いフリーレン

そうだね。

やっぱり魔力探知にほとんど引っかからない。

卓越した魔力の操作技術だ。

この歳でいったいどれだけの、

研鑽を積んだんだ。

フェルン

ハイター様にあの一番岩を打ち抜けば一人前になれると言われました

魔法使いフリーレン

へぇ、ハイターもよくわかってんじゃん。

魔法使いフリーレン

あれはね____

フェルン

ドッ

フェルン

パリーン

フェルン

このように魔力が、離散してしまい届かないのです。

魔法使いフリーレン

なるほどね。

魔法使いフリーレン

ねぇ、先に一つ聞いていい？

魔法使いフリーレン

魔法は好き？

フェルン

ほどほどでございます。

魔法使いフリーレン

私と同じだ。

魔法使いフリーレン

えーとね。

魔法使いフリーレン

長距離魔法は魔法使いに必要な３つの要素の組み合わせ技で___

僧侶ハイター

フェルンの修行は順調ですか？

魔法使いフリーレン

常人なら１０年かかる道を四年で越えた。

魔法使いフリーレン

あの子は打ち込みすぎだ。

魔法使いフリーレン

あまりいいことじゃない。

僧侶ハイター

最近ずっと森に籠もりきりですからね。

僧侶ハイター

それだけ魔法が好きなのでしょう。

魔法使いフリーレン

それでも一人前になるのは、まだ先のことだ。

魔法使いフリーレン

魔導書の解読の方が早く終わるよ。

僧侶ハイター

そうですか。

魔法使いフリーレン

チラッ

魔法使いフリーレン

ねぇ、ハイターこの魔導書だけどたぶん………

僧侶ハイター

ﾄﾞｻｯ

魔法使いフリーレン

ハイター？

僧侶ハイター

……そんな顔をしないでください。

僧侶ハイター

…今までまともに動けていたほうが奇跡だったのです。

魔法使いフリーレン

魔導書の解読、急ぐよ。

僧侶ハイター

お願いします。

魔法使いフリーレン

フェルン。

魔法使いフリーレン

修行は中止だ。

魔法使いフリーレン

ハイターが倒れた。

魔法使いフリーレン

側にいてやってくれ。

フェルン

まだ一番岩を打ち抜けておりません。

魔法使いフリーレン

それはいずれ必ず出来る事だ

魔法使いフリーレン

今は____

フェルン

いずれでは駄目なのです。

フェルン

いずれでは、ハイター様が死んでしまう……

魔法使いフリーレン

フェルン

私はあの方に命を救われました。

フェルン

（家族もいない）

フェルン

（もう、死んでしまおう……）

僧侶ハイター

今死ぬのは勿体ないと思いますよ。

フェルン

……勿体ない……？

僧侶ハイター

もあ随分前になりますか、

僧侶ハイター

古くからの友人を亡くしましてね。

僧侶ハイター

私とは違ってひたすらまっすぐで、

僧侶ハイター

困っている人を決して見捨てないような人間でした。

僧侶ハイター

私ではなく彼が生き残っていれば、

僧侶ハイター

多くの物を救えたはずです。

僧侶ハイター

私は彼とは違うので､大人しく余生を過ごそうと思っていたのですが、

僧侶ハイター

ある時ふと気がついてしまいまして。

僧侶ハイター

私がこのまま死んだら、

僧侶ハイター

彼から学んだ勇気や意志や友情や、

僧侶ハイター

大切な思い出までこの世から無くなってしまうのではないかと。

僧侶ハイター

あなたのなかにも大切な思い出があるとすれば、

僧侶ハイター

死ぬのは勿体ないと思います。

フェルン

ハイター様は私を置いて死ぬことを危惧しておりました。

フェルン

あの方は正しいことをしたのです。

フェルン

救ったことを後悔してほしくはない。

フェルン

魔法使いでもなんでもいい。

フェルン

１人で、生きていく術を身につけることが私の恩返しなのです。

フェルン

救ってよかったと、もう大丈夫だと、そう思ってほしいのです。

魔法使いフリーレン

…

魔法使いフリーレン

…私が教えたことは全部覚えているよね。

フェルン

はい。

魔法使いフリーレン

じゃあ好きにすればいい。

梵天に溺愛されましたっ！

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