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瑞穂
桐馬
僕は、お兄ちゃんと呼びかけて 慌てて修正する。
彼は瑞穂、という名前。 小さいときから近くに住んでいて 元々親同士が仲良かったこともあり、 幼馴染として頼っている。
一個年上だから僕は「お兄ちゃん」 と呼んで慕っているのだけれど、 流石に高校生ともなれば 「お兄ちゃん」と呼ぶのは気が引ける。
瑞穂
桐馬
瑞穂
たったの1歳差で保護者ヅラかよ…
そう突っ込みたくはなるが、 彼は母性がものすごくある。 爆発してるって言っても良いんじゃないかな。
瑞穂
桐馬
瑞穂
桐馬
耳が痛い。図星だ。
僕の両親は仕事が忙しく、 家に中々帰ってこれない。
必然的に、実質一人暮らし状態になっていた。
カップ麺、カロリーメ◯ト、エナジードリンク… 食生活は乱れに乱れている。
桐馬
瑞穂
やれやれ、と彼はジェスチャーをした。
瑞穂
桐馬
瑞穂
瑞穂
桐馬
僕は昔から身体が丈夫じゃない。
動いたら咳が出るなんてのは日常茶飯事だったし、 消化器全般が弱くて… まぁ、汚い話の失敗エピソードもちらほら。
その全てを近くで見てきた彼に言われれば、 反論の余地などある訳が無く…
桐馬
桐馬
瑞穂
幼稚園を卒園する頃には。 小学校低学年までには。 小学校卒業までには。 中学卒業までには… エトセトラエトセトラ。
桐馬
瑞穂
桐馬
近所に住んでる。 幼稚園、小学校、中学校に高校まで同じとなれば、 知られたくないことや余計なことまで 何でも知ってる。
桐馬
桐馬
瑞穂
桐馬
そんな僕達を横目に、昼休み終了3分前の放送が流れる。
瑞穂
桐馬
瑞穂
そう言いながら、彼はひらひらと手を振って去っていった。
桐馬
僕は聞き逃さなかった。
「人妻」 と陰で僕と彼について揶揄われていることを。
桐馬
前述の通り、 瑞穂は母性の塊である。 おまけにとてもきれいな顔立ち、物腰柔らかい包容力のある 雰囲気から女子人気が高い。
同性の男子には「最近どーよ」と揶揄われ 女子には嫉妬心からか睨まれ…
桐馬
桐馬
桐馬
桐馬
はぁ… と大きなため息をつく。
なんとも言えない心境のまま、午後の授業が始まるのだった。