『俺はもうお前のパパじゃねぇ！』

チームZ時

潔はうとうとと目を擦りながら部屋に戻ってきた

千切は髪がぼたぼたのままの潔と蜂楽にそういった

その時、ちょうど俺は髪を乾かしていた

俺は手招きをして潔を呼んだ

正直言うとこの時は心からの親切心だったと思う

すると潔は

そう言って、胡座をかいて居た俺の足の上に座った

そこでやっと目が覚めたのか

潔は慌てて足の上から降り、

俺が乾かしやすいように椅子を持ってきてくれた

潔が椅子の前に座ると

俺は潔の髪を乾かし始めた

しかしやはり先程の出来事を恥ずかしいと思っているのか

潔の首筋が赤かった

美味そうと思った

それから俺はよく潔の髪を乾かしていた

確かに潔の髪を乾かすが習慣になっていた

今俺はドライヤーを片手に持っていて

潔は俺に髪を乾かせと言わんばかりに

濡れた髪のまま俺の前に座っている

どうしてこうなった

確かに俺は風呂上がりの潔を呼んだ

それはただ、『おやすみ』と挨拶しようと呼びかけただけだった

挨拶だけのつもりだった

早くと言われ、俺は潔の髪を乾かし始める

いっその事俺はこのまま首筋に噛み付いてやろうかとも考えた

けど、嬉しそうななこいつを見るとそんな気は失せた

にしてもこいつは髪を乾かしてもらうのが当たり前のようにしている

少しモヤッとしながら俺は潔の髪を乾かした

國神は変わってしまった

けど、チームZの時みたいに髪を乾かしてくれた

無表情のまま部屋に戻っていく國神を眺めた