自分
授業が終わって、小出が帰ろうとカバンに手をかけた。すると杉田さんも立ちあがる。
自分
だからあたしはタイミングをのがさないようにして......!!
柴咲カホ
小出、とちゅうまでいっしょだったよね。帰ろ!
自分
自分で言って、あたしもビックリした。杉田さんに先をこされたくないってキモチが、あたしをこんなにもダイタンにさせるなんて。
自分
あたしは小出の返事も聞かずに、先に教室を出た。すると、小出はちゃんとあたしのあとを追って来てくれたんだ。
自分
校門を出て、ならんで歩くあたしたち。
小出ツトム
めずらしいね。柴崎さんのほうから、声かけてくれるなんてさ...
柴咲カホ
だって最近、話しかけてくれないし…
小出ツトム
え?それは柴咲さんにメイワクが...
柴咲カホ
そ...そんなの、本気にしないでよ!
小出ツトム
えっ!?ご、ごめん......
自分
うわ...あたし、またキツく言っちゃった。
自分
きっとヘコんでるだろうな…って小出を見たら、赤い顔して頭をかいてた。
小出ツトム
おれ、柴咲さんにきらわれたかもって心配してたんだ...
自分
いつもみたいにくしゃくしゃに笑うから、あたしははずかしくて顔をそらす。
柴咲カホ
し、しつこいのはイヤなだけだよ
自分
すっごくうれしいのに、スナオになれない。だってなんだかくやしいじゃん。
自分
いつのまにか、こんなに小出のことスキになっちゃったんだから!