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絶対にすれ違わないっていう自信があるってことはやっぱりjpなのかな·····?yaくんがetさんのことどう思ってるかもめっちゃ気になる!!投稿ありがとうございます!次も楽しみに待っています!!!
昨日出したEpisode短かったのでもう1話出しちゃいます!
最近見てくれる人多くて嬉しいです!
気軽にコメント💬してください!! 飛んで喜びます!!✨️
翌日。
図書室に行って手紙を確認してから帰ろうと、 私は机の中の教科書をせっせと取り出していた。
rnは今日日直なので私の席へは来ず、職員室へ向かっていた。
≪シャラッ
et
音の方向に目を向けると、バックに付けていたストラップのビーズが 取れていた。
et
オレンジの布製リボンが目を引くストラップには 紐とチャームを繋ぐ金具から小さなビーズのチェーンも一緒に垂れがっていて まさに私好みの可憐なデザインである。
今年の誕生日にrnがプレゼントしてくれたこのストラップは どこにでも売っているわけではなく、
写真投稿アプリでハンドメイドアクセサリーを作るアカウントとして 人気を博している人の一点物だった。
これをrnがくれた時は、私が可愛いものを好きだと知っていたのか、という驚愕と ずっと欲しかったものをくれた嬉しさが混在した。
しかし実際は違っていた。
rnは色違いのスカイブルーのリボンのついたストラップを 一緒に買ってつけていたのだ。
今思えば当たり前なのかもしれない。
rnは私が可愛いものを好きだと知らない。 そんなrnが私の好きなものをプレゼントにできるはずがない。
ただ、自分が欲しいものの色違いを私にくれたというだけである。
??
視線をぱっと上げるとそこにはyaくんがいた。
ya
et
et
いつもの流れで私の席に来たのかと思った私はそう答えた。
ya
え、…?
私のところに来た……?……いやいや、問題発言過ぎる。
et
正直私はyaくんと話したくなかった。
まだ陰口が忘れられないのだ。
ya
ya
ya
et
ya
ya
et
今の私の心はとても複雑で わざわざrnがいないのに私のところにきてくれなくてもいいじゃん、という気持ちと
yaくんがわざわざ私と話すためだけに来てくれたという気持ちが 織り混ざっている。
ya
やっぱ、…そうだよね…笑
私らしくないよね…
その何気ない発言に喉が押しつぶされたように痛くなり ほんの少しだけ笑顔を忘れてしまった。
ya
ya
本当は違う……
本当は…私の意志で付けてるのに……
et
ya
et
yaくんは不意に私の手首を掴んでいた。
et
目眩がして、強く脈打って、今までにないほど心臓が激しく動く。
こんな状況他の人に、ましてやrnに見られたらどうすんの…
ya
ya
et
やめて、やめて。
嬉しくない、嬉しくなんかない。
私の手首を包む大きくて固い手、向けられる真剣な眼差しに、 どんどん息が苦しくなる。
クラスの女子に見られたら______。
rn
高いソプラノ声が合図となって、 私とyaくんの手がするりと離れていく。
ぎこちない表情をしたrnを見て私の額には汗が浮かぶ。
どうしよう。なんて説明しよう。
ya
rn
rn
rn
et
驚いた。yaくんのあんなごく普通な言葉でこの場が収まるとは。
今度こそ図書室に向かおうと2人に背を向ける。
et
rn
佐藤くんからの「会いたい」という言葉に真面目に返すのはなんだか 恥ずかしくて、昨日はあえて自ら冗談という方向に持っていった。
それに対して佐藤くんはなんと返すのだろうか。
______________________________ そうだよな。ごめん、忘れて。 君と俺は絶対すれ違わない。自信がある。 ______________________________ そうそう。今更だけど、橙さんのこといろいろ知りたいから、 教えて欲しい。 好きなことは何? ______________________________
et
「ごめん、忘れて」って、なにそれ?
もっと強引に押すとか正体を明かすとかしないの?
佐藤くんはいつもそうだ。突発的にまっすぐ想いを伝えたかと思ったら 次の瞬間にはもう理性を取り戻してぶつけた想いを無かったことにしてしまう。
そこで気づく。
et
それにしても「絶対にすれ違わない」という謎の自信は どこから生まれているのだろう。
すれ違わない時間帯…
et
et
「授業がない時にも、図書室にはよく来るかな」
et
じゃっぴ…?
授業中に手紙をいれるのは、教師であるじゃっぴだったら なんなくできる。
et
素性を頑なに話そうとしないのは、教師という立場上問題があれば 合点がいく。
正体を知られないことに自信満々なのも、 私が相手は生徒だと信じ込んで文通しているため自明である。
まさか、…ほんとうにじゃっぴ、つまり佐藤先生なのだろうか……?
じゃっぴだとしたら、教師でありながら私のことを気になっている ということになってしまう。
いやいや、いくら若くて生徒から人気だとは言え、教師と生徒は______。
et
仮にじゃっぴでも絶対に正体を知られたくないなら「佐藤」 とは名乗ったりしない。
跳ね上がった心拍数を必死に鎮めつつ、そう言い聞かせる。
______________________________ 私は、お菓子作りとか料理とかが好きかな。 手芸もよくやってる。 でもこういうのは私のキャラじゃないって言われるから 誰にも言ってない。 佐藤くんに話したのが初めて。 ______________________________
佐藤くんからの手紙に合った質問に答える形で返事を書いた。
佐藤くんにならためらわず隠している趣味を打ち明けられる。
やはり、顔の見えないある程度距離画保たれた関係だからこそ、 心をオープンにできる。
さっきはオレンジのリボンストラップに対して、yaくんにも らしくない、と言われた。
あれは正直結構応えた。
私をrnの親友くらいに思っているよく知らない人から言われるのと、 幼い頃から一緒にいる幼馴染のyaくんに言われるとではダメージが全く違う。
et
『こころ』を本棚に戻そうと立ち上がると、 スカートのポケットの中で壊れたチェーンが微かに音を立てた。