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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

Broooork

そういえば今日から体育祭の準備だって知ってた?

ある綺麗な赤の夕日が出ている放課後

僕は好きな人と話す口実を探すかのように彼に話しかけた

シャークん

あー言われてみればもうそんな時期か

そんな僕に彼はそろそろ帰るかと言わんばかりに手に持っていた鞄をもう一度机に下ろすと僕の向かいの席に座ってくれた

僕が帰らないことにどうやら気づいたようだった

その少しの気遣いに僕は胸を高鳴らせる

心が好きだと叫ぶのを感じる

Broooork

ソッ、そうだよ。明日から忙しくなりそうだね

シャークん

声裏返ってんぞw

シャークん

まぁ忙しくなったとしてもあいつらとは変わらず話したり遊んだりするだろうし、楽しみだな

Broooork

そうだね〜

Broooork

今年はどんな競技すんだろうね?

シャークん

さぁ?でも借り物競争とかいいよな〜憧れる

Broooork

あー!分かる!

Broooork

あんなの漫画の世界だけで現実でやったことないもん

僕らの学校に借り物競争という競技はあらず、定番のリレーやその他諸々の在り来りなものしかすることが出来ない

Broooork

なんかスマイルが無理やり体育祭の実行委員ならされたーって言ってたし競技申請してみる?

シャークん

誰にそんな事されたんだよスマイル…

Broooork

おそらくNakamuがやるーってのに連れてかれたんでしょ

シャークん

あいつもやんのかよ

僕達の学校は体育祭実行委員というものがありその実行委員達がルール等を話し合いの元決めて初めて競技として採用される

そんな実行委員なのでまぁかなり面倒くさく新しく競技を申請するにも教師があまりよく対応してくれないなどで例年同じ競技が使い回されている

なのでそれを変えてやろうでは無いかと動き出そうとしているのだが

借り物競争となると色々と難しそうだ

Broooork

道なりは遠いね〜

シャークん

まぁ地道にって感じだな

シャークん

……帰るか?

Broooork

…………………………

シャークんが少し困ったように問う

僕はそれを黙って肯定するように鞄を持って立ち上がる

彼をここで引き止められるのは彼の恋人だけだろうから

まだ一緒にいたいだなんて言ってしまったら

僕が彼を好いていることがバレてしまうような気がして

怖くて何も言い出せなくて

静かに僕は彼に笑って見せた

Broooork

うん…帰ろっか

シャークん

おう

好きなのに伝えられない

好きだから、嫌われたくないから…伝えたくない

この不毛な恋を終わらせれたら、どんなに幸せだろう?

僕は毎日そればかりを考える

きんとき

正直さぁ

きんとき

Broooorkめっちゃ可愛くない?

Nakamu

正直すぎてお前が怖いわ

適当に帰ろうとしていたらNakamuがいたので開いていた体育館の中へ侵入してはバスケのシュート練をしてみる

中々入りはするもののそれが通常化してつまらなくなった頃

無駄口を叩くことの方が多くなりついにはこんな話もし始める始末だった

Nakamu

…にしても、そこでなんでBroooorkに行っちゃうかなぁ

Nakamu

敵が多いよあいつは

きんとき

だよなぁ…モテるんだなぁ、あいつ

Nakamu

いいと思うけどね?

Nakamu

好き好き言ってるだけじゃなくて早めに告白しとけよ?

Nakamu

そこら辺のやつにかっさらわれる前にさ

そう言うとNakamuは小さくジャンプをすると手に添えていたボールを高く飛ばしシュートする

お〜と小さく拍手をするとNakamuは俺の方へと向き直る

Nakamu

お前らの関係ややこすぎて早くどうにかして欲しいし

きんとき

…え??なんて?

Nakamu

なんでもないよ

Nakamu

そろそろ帰るか

きんとき

あいよー

そうして俺達は鞄を持って体育館を後にする

シャークん

あれ、きんときたちも今帰り?

きんとき

おー、2人ともまだいたんだ

Broooork

いたよー

Nakamu

……俺忘れ物したから先行ってていいよ!

きんとき

あれ?急にどしたんだよw

Nakamu

忘れ物って言ってんじゃんw

Broooork

気ぃつけてねー

Nakamu

はいはい

Nakamu

はぁぁぁ……

俺はあの空気が苦手だ

お互いがお互いを想いあってるくせに

1人は想い人に焦がれ、そしてもう一方に嫉妬心を抱く

それが、×3ともなると胃もたれになりそうだ

だから僕は1人階段に背中を丸めては呟く

Nakamu

早く1人くらいくっつけよぉ……

そう思うのはきっとあの状況に気づいてしまったせいなのだろうけど

三原色の三角関係【WT】

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コメント

5

ユーザー

なかむさん…タイトル通り気まずいだろうねw これからどうなるかめっちゃ気になります!

ユーザー

待ってましたぁぁ!! 細部まで設定が凝っていて読んでて楽しかったです!

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