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- ̗̀⚠︎ ̖́- nmmn 本人様とは関係ありません

13

紫のクラスメイト

『episode 4.』

紫side

今日は土曜日。

土日は昼から夕方まで ずっとギターが弾ける。 朝は迷惑だから昼から弾く。

まぁ、誰も聞こうとはしないけど

っあ、...紫くん。

...こんちには

...ギター弾けるんだね

まぁ、一応...

あ~、気まずい。

土日は誰とも喋りたくないのに

なんで、こんなところ通ってんの?

ここ、僕の家までの
近道だからたまに通るの。

ねぇねぇ、僕もギター
弾けるから一緒に弾かない...?

.....嫌だ。

今、俺が弾くと言えば家に 連れていかれる。

下手だと言われ、今までの無理に 重ねた会話が無駄になる。

俺は1人で弾くのが好きだ

誰かと弾くのは好きじゃない

否定される、されないの話じゃなくて ただ、人と絡むのが好きじゃない

ただ、それだけ

.....ってか、こんなところで
ギター弾いてるの?

そ.....れは、ッ...

ここに住んでるなんか言えない。 ここを勝手に家にしてるなんて 言えない。

言ったら、広まって とんでもないことになる。

このことは先生にも伝えてないから。 親の事も色々誤魔化してるから。

まぁ、僕の家行こ

僕の家に防音室あるから

ほら、ギター片付けて!

...........、ッ

もう何も出来ない。 なんでまた絡んで 冷められなきゃいけないんだよッ

黄side

紫くんを始めて家に入れた。 僕は嬉しく入れるつもりはない。 ただの命令だ。

気持ち悪い細さ。 匂いのする体。 キシキシに傷んだ髪の毛。

生きてないような顔色。 光のない瞳。 無愛想で声変わりした低い声。

もう紫くんを僕の視界に入れるだけで 吐き気がする。

でも、家に無理やり連れてきたのに 帰れなんて言えないから ただギターを2人で弾く。

っ、.....

.....?

同じ音色を響かせてた紫くんの ギターが急に止まる。

気になって、紫くんをちらっと 視界に入れる。

顔を顰めてお腹を抑える紫くん。 さっきより前のめりだ。

お腹痛いの、?

.......きのう、.....

やいてない、...おにくたべた、

から、...かな、っw

...生肉?

夜ご飯なくて、ッ...w

道端のやつ食べた、

普通の人がこんな事を 聞いたらただの馬鹿。

でも、紫くんの情報を毎日 聞かされてる僕には 笑い事のようには聞こえなかった。

お腹.....大丈夫、?

大丈夫、ッ...ギター
止めちゃってごめん

.......、

無理に笑ってまた弦を弾く紫くんを 見て、心が傷んだ。

なぜだろう。

今さっきまで同じ空気にいる事すら 嫌だったのにそんな相手を心配してる

紫くんの事をこんなに 深く考えることはないと思ってた

でも、今すっごく深く考えてる

お腹大丈夫かな

気持ち悪くないのかな

熱ないかな

今まで凄く酷い態度をとってた相手に 今頃仲良くなろうなんて 言っていいのだろうか。

まず、なんでそう考えてるのかが 分からない。

きっと、紫くんを知ろうとしてる。 紫くんと友達になろうとしてる。

今までの罪を償おうとしてる。 タイミングは違うだろうけど今すぐ 伝えたかった。 紫くんも嫌な奴より友達から 看病された方が嬉しいだろう。

紫くん...、

僕と仲良くなってくれますか、?

言った。 言ったぞ、黄。

あとは紫くんの返事を待つだけ

...俺なんかと
お友達になっても
得ないよ

俺なんか底辺の透明人間だから

俺なんかとお友達になったら
黄くんが虐められちゃうよ?

いいよ、別

僕は紫くんと仲良くなりたい

今まで酷い事をしてたのは
分かってる

でも、今紫くんを思う気持ちが
変わった

僕とお友達になってください

...俺のおてて握ってくれますか

俺のおててぎゅってしてくれますか

毎日ぎゅってしてくれますか

低い理想。 ただ、手を握るだけ。 手をぎゅっとするだけ。

そういう彼の瞳は真剣で ふざけてる様子は無い。

そんなこと毎日できるよ

毎日する

いつどこでもやってあげる

僕はお友達になって
紫くんを看病したい。

、ッ.....ぐす、っ...ポロポロ

おてて握ってくれる、っ...ポロポロ

うれしい、ッ...ポロポロ

ぐすっ...ぐすッ...ポロポロ

手を握ってあげると言っただけで 頬を濡らす彼。

サイズの大きい制服の袖で涙を拭い まだ潤んでる瞳でこちらを見てくる

そんな彼の手を優しく握る。 冷たくて、震えてる小さな手。

僕、もらい泣きしそう。

うぅ゛、ッ...ポロポロ

ぐす、ッ...ありがとうっ、ポロポロ

ありがとう...ッ、ポロポロ

そんな、泣かないでよ、ッ...w

ぐす、ッ...うれしい、ポロポロ

可愛い。 これが紫くんへの僕の本音。

僕、家に紫くん招いたよ

????

おっ!どんな感じだった?

お友達になった

今日は僕のお家にいるよ。

少し体調崩してて、

????

なんで黄くんのほうが先に
お友達になっちゃったんだよ...

ふふっ、いいでしょ~

土曜日から体調崩してるから
土曜日からずっと僕の
おうちなんだよ。

僕のお父さんが紫くん
可愛がってた、w

????

いいなぁ...

????

次、紫くんが来た時
喋ってみようかなぁ、

えぇ、もうちょっと僕に
堪能させてください。

????

わかったよぉ、

????

ってか、紫くん体調大丈夫、?

どんどん良くなってるから
大丈夫だと思う。

????

まぁ、お父さんが
お医者さんだし安心か...

安心してください。僕もついてるし

????

いつかその言葉言い返すからねっ

待ってます。

『episode 4.』

𝙚𝙣𝙙 .

『弾き語りで生きる俺と陰キャ先輩。』

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560

コメント

3

ユーザー

展開が天才的すぎる✨️

ユーザー

さな天才だわ。 続き楽しみすぎ!!

ユーザー

続き楽しみすぎます!

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