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お母さん

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お母さん

1 - お母さん

2020年01月18日

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優美

秀、あなた最近受験あるでしょ?

うん、だから何?

優美

ゲームソフト、没収させてもらうわ。

は?なんで?

優美

大学受験近いのに、ゲームしてちゃ志望校受からないわよ。

うるさいな、俺の自由だろ?

大体、俺の金で買ったんだ。

優美

バイトの給料で買ってるのは知ってる。
でも、そこまで行けたのはお母さんのおかげよ。

確かにそうだけどさ。行かなくてもいいのに

俺はちゃんと働いてるんだから

優美

でも、だからってゲームしていい訳じゃ
ないでしょ?

優美

資格だって取れてるんだから、
もったいないことしちゃダメよ

うるさい!!もういいよ!!

バタンッ

ああもう、暇つぶしにスイッター見るか。

ん?

そこには、今話題の「願いが叶う神社」があった。

これいいな、家からも近いし行くか。

…そうだ。あの願いにしよう。

…ここか。

俺の遊びを奪わないお母さんになってください!

その時、俺はどこか違うところへ飛ばされた気がした。

優美

あら、秀、降りてきたのね。

優美

さっきはお母さんが悪かったわ。はい、ゲームソフト。

あ、ありがとう…

(いつものお母さんと、何か違う…)

優美

そろそろご飯作るわね。待ってて。

うん…

数分後…

優美

できたわよ。冷めないうちに食べてね

いただきます…

なぜかご飯も、いつもより美味しい。

ガラリと変わったお母さんに、俺はぞっとした。

あのさ、お母さん

優美

なに?

お母さんは…お母さんだよね?

一瞬お母さんの顔が歪んだ。

優美

な、なに言ってるのよ。お母さんよ。

優美

疲れてるの?今日は早めに寝たら?

でも…

優美

大丈夫。お母さんを信じて?

…はい。

結局俺はなにも言い返すことが出来なかった。

俺はそれから、お母さんに洗脳されてしまった。

あんなことをしなければ…お母さんは…。

……

(あいつは母さんじゃない…)

(あぁ…母さん…。少し厳しいあの母さんが…)
俺にとって、「母さん」だったのか…)

(絶対に帰るから…母さん、ごめん…)

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