優美
秀、あなた最近受験あるでしょ?
秀
うん、だから何?
優美
ゲームソフト、没収させてもらうわ。
秀
は?なんで?
優美
大学受験近いのに、ゲームしてちゃ志望校受からないわよ。
秀
うるさいな、俺の自由だろ?
秀
大体、俺の金で買ったんだ。
優美
バイトの給料で買ってるのは知ってる。
でも、そこまで行けたのはお母さんのおかげよ。
でも、そこまで行けたのはお母さんのおかげよ。
秀
確かにそうだけどさ。行かなくてもいいのに
秀
俺はちゃんと働いてるんだから
優美
でも、だからってゲームしていい訳じゃ
ないでしょ?
ないでしょ?
優美
資格だって取れてるんだから、
もったいないことしちゃダメよ
もったいないことしちゃダメよ
秀
うるさい!!もういいよ!!
バタンッ
秀
ああもう、暇つぶしにスイッター見るか。
秀
ん?
そこには、今話題の「願いが叶う神社」があった。
秀
これいいな、家からも近いし行くか。
秀
…そうだ。あの願いにしよう。
秀
…ここか。
秀
俺の遊びを奪わないお母さんになってください!
その時、俺はどこか違うところへ飛ばされた気がした。
優美
あら、秀、降りてきたのね。
優美
さっきはお母さんが悪かったわ。はい、ゲームソフト。
秀
あ、ありがとう…
秀
(いつものお母さんと、何か違う…)
優美
そろそろご飯作るわね。待ってて。
秀
うん…
数分後…
優美
できたわよ。冷めないうちに食べてね
秀
いただきます…
なぜかご飯も、いつもより美味しい。
ガラリと変わったお母さんに、俺はぞっとした。
秀
あのさ、お母さん
優美
なに?
秀
お母さんは…お母さんだよね?
一瞬お母さんの顔が歪んだ。
優美
な、なに言ってるのよ。お母さんよ。
優美
疲れてるの?今日は早めに寝たら?
秀
でも…
優美
大丈夫。お母さんを信じて?
秀
…はい。
結局俺はなにも言い返すことが出来なかった。
俺はそれから、お母さんに洗脳されてしまった。
あんなことをしなければ…お母さんは…。
秀
……
秀
(あいつは母さんじゃない…)
秀
(あぁ…母さん…。少し厳しいあの母さんが…)
俺にとって、「母さん」だったのか…)
俺にとって、「母さん」だったのか…)
秀
(絶対に帰るから…母さん、ごめん…)