I`M FINEー私は元気ですー

離して下さい

何で死神くんはあんなこと言ったんだ

虐められるってことは

分かっていたはずなのに...

大丈夫かな

そう僕が言うと、ふとアイツが止まった

何でだ？イラついてるのに、何で止めたんだ？

そう思った時、アイツが口を開いた

お前がいつも一緒にいる

“ぺいんと”とか言うヤツに

喰らわせてやる

ぺいんとさんに？

そうすれば、僕は...

でも...

そう言い放ったと同時に

その一発が飛んできて、胸に命中した

その瞬間、世界が歪んだ

視界がぼやけて、全身に衝撃が走った

遠のくアイツらの声

ぼやけ続ける視界

どうでも良くなった痛み

でも

なんか

苦しい

ぺいんとさんは、気付いてたのかな...

こうなるんじゃないかって

ぺいんとさんが同じ目に合うのが怖くて

酷い事言っちゃった...

ワガママかもしれない

今更かもしれない

でも、もし来てくれるなら...

誰か

助けて

そんな願いは

チャイムの音でかき消された

死神くん...

アイツら...！

そうあたりを見回す

居ない

そう思った時、チャイムが学校に鳴り響いた

数秒遅れで、先生が入ってきた

死神くんが居ないことを言わない

いつも必ず叫ぶのに...

まさか

言えない状況なのか？

死神くんが危ないかもしれない

俺は勢い良く教室から飛び出した

どこだ

どこだ

どこにいるんだ

俺が見た先には

血まみれの死神くんが倒れていた

出血多量

このままじゃ

死神くんが

死んじゃう！

ごめん...なさい

そう言うと、死神くんは黙った

まだ息はあるが、これじゃ危ない

早く

救急車を呼ばなきゃ