ホソク
JH side.
練習室に行った時、
あいつはまた、同じミスをした。
昨日、あれだけ言ったのに。
なんで、
なんで、
ヒョンは、あいつを助けてるんだ、?
なんで、
ヒョンは、怪我してるなんて言ってるんだ、?
みんなの前でいるヒョンとはまるで別人
俺の知らないユンギヒョンが、そこにいる。
なんで、
そいつは、メイクに嫌がらせをするような奴なのに、
なんで、
ミンソが出てくるんだよ。
ミンソが踏んだ?
ありえない。
でも、そんな考えは、あいつの腕を見た時
一瞬で、打ち砕かれた。
ぶつけただけで、あんなに酷くなるはずない。
それこそ「誰か」に踏まれない限り、あそこまでには…
「それだけじゃない。…私には、全身に痣があります。そんなのを見せれば、私が誰かから暴力を受けてることなんて、一目瞭然です」
は…?
まただ。
また「誰か」が出てきた。
誰だよ、「誰か」って。
ちがう。
知ってる、だろ、?
出てきた名前なんて、1つしかない。
あの2人がここで嘘をつく理由なんて、ない。
この時には、きっともう気づいてたんだ。
まちがってるのは俺だった、ってことに。