/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
朱里
え...なんでって、
朱里
...！(日記...！)
私は澪につけてもらった 日記を見せた。
澪
これ...澪が書いたの...？
朱里
そうだよ
澪は一番最初のページを探して じっくりと読み始める。
その姿を見て ふと思ってしまった。
今、目の前にいる澪は どこまでを覚えていて どこまでを 忘れているのだろうか。
忘れた記憶は どこに行くのだろうか。
朱里
...
朱里
澪、今日は一緒に
水族館に行こう。
水族館に行こう。
澪
え...？で、でも
「犯人が誰だかわからない」
って...。
「犯人が誰だかわからない」
って...。
朱里
確かに危ないかもしれない、けど
朱里
今の澪に少しでも楽しい記憶を残したい。
朱里
何かあったら絶対
澪のこと守る。
澪のこと守る。
澪
わかった、ごめんね
迷惑かけちゃって。
迷惑かけちゃって。
朱里
迷惑なんて思ってない。
朱里
...今日、水族館に行ったら
明日は家で映画観よう。
明日は家で映画観よう。
朱里
明後日は、
澪
ちょ、ちょっと待って！
澪
...
澪
どうして、
そこまでしてくれるの？
そこまでしてくれるの？
朱里
...楽しい記憶が刺激になって
忘れた記憶を思い出すかもしれない
忘れた記憶を思い出すかもしれない
朱里
それは澪にとってつらいことかもしれないけど
朱里
つらい記憶を思い出しても
これから作る楽しい記憶が澪の心の支えになればいいと思ったの。
これから作る楽しい記憶が澪の心の支えになればいいと思ったの。
澪
...朱里は優しすぎるよ
澪
また、忘れちゃうかもしれないのに。
朱里
忘れないかもしれない。
朱里
もし忘れても日記を見返して、
また楽しい記憶を作ろう。
また楽しい記憶を作ろう。
澪
うん...ありがとう
澪
朱里が友達でよかった！
朱里
...！
朱里
...うん。私も
水族館
澪
すごーい！
澪
くらげたくさんいるよー！
かわいいー
かわいいー
朱里
綺麗だねー
澪
澪、くらげって初めて見た！
朱里
本当に？！
澪
うん！テレビで見ることはあっても実際に見たことなくて、
朱里
じゃあさ、帰りにお土産コーナーでクラゲのもの探して買おうよ、記念に。
澪
いいね！
澪
あっ！こっちに面白い形のくらげいるー！
朱里
...
巨大な水槽に漂う海月
他の水槽より暗い青い照明で 照らされる海月と碧色の瞳
もし、澪がまた 1週間の記憶を無くしたとして
その度にあの日記を見せて 自殺未遂をしたと知り、
私に迷惑をかけていることを 気にするのだろうか。
私は澪に幸せになってほしい。
朱里
...
澪
朱里？どうしたの？
ぼーっとして。
ぼーっとして。
朱里
...クラゲ、綺麗だなーって。
澪
綺麗だよねー！
たくさん写真撮っちゃった！
たくさん写真撮っちゃった！
澪
ね！そろそろイルカショーの時間じゃない！？
朱里
あ、もう3分前だ！
急ごう！
急ごう！
イルカショーが始まる直前に 着いたが人が多く、座ることは 出来なかった。
一通り堪能して 帰りのお土産コーナーでは 青い海月のキーホルダーを２つ 買った。
帰って夕飯を食べる頃にはもう ヘトヘトで、その日澪は早めに寝てしまった。
朱里
...狙ったわけじゃないけど。
朱里
澪が寝てる今しかない。
朱里
...
朱里
信じてくれたのに、ごめんね。
私は澪の日記を開く
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ