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暗い。
音も、ない。
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立っているのは、潔ただ一人。
その1人の空間の目の前。
ゆっくり、影が近づく。
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低い声。
馬狼照英。
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潔は、何も言わない。
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馬狼が笑う。
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一歩、近づく。
そして。
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呟く、嘲るように。
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反射的に返す。
でも。
声に、迷いがある。
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馬狼が言い切る。
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一歩、また潔の方に踏み込む。
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核心を、突く。
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潔の呼吸が乱れる。
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馬狼が笑う。
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顔を近づける。
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その言葉が。
潔の中で深く、刺さる。
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潔の視線が、揺れる。
頭の中で。
何かが、軋む。
仲間。
記憶。
でも。
全部、“曖昧”。
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言葉が、出る。
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分からない。
何が正しいのか。
誰を選べばいいのか。
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どこにも、この空間には逃げ場はない。
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馬狼が、低く言う。
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視界が、揺れる。
もう。
ここからは、逃げられない。
__その時。
場面が、切り替わる。
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蜂楽の声。
國神の前に立つ。
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國神が、淡々と言う。
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蜂楽が笑う。
でも。
その目は、冷たい。
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一歩、踏み出す。
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國神は、動かない。
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次の瞬間。
空気が、裂ける。
蜂楽の動きが、変わる。
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國神が、初めて受けに回る。
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衝撃。
そのまま、押し切る。
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國神が踏み込む。
でも。
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蜂楽が笑う。
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そのまま、突破する。
黒が裂ける。
消える。
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國神が追おうとする。
その前に。
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千切が、立つ。
その目は。
さっきまでと違う。
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國神が言う。
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即答。
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千切が、頷く。
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一歩、踏み出す。
その瞬間。
千切の中で“何か”が、灯る。
消えたはずの。
魔法少年の力の残骸が千切の中で輝く。
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氷織が息を呑む。
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完全じゃない。
でも。
確かに。
そこにある。
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千切が言う。
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真っ直ぐと、迷いなく、國神を見て。
國神が、構える。
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ほんの少しだけ。
口元が、動く。
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その瞬間。
衝突が、始まる。
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黒名と氷織も動く。
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凛も、遅れて踏み込む。
戦場が、分かれる。
一方は__
決断と選択。
もう一方は__
繋がりを取り戻す戦い。
でも、そのどちらもが。
もう、後戻りできない場所にあった。
コメント
2件
千切!!まさかの欠片の復活!頑張れ〜!!
潔の選択がどうなるか、蜂楽たちの望みは叶うのか、展開が楽しみです、選ぶ潔と選択肢はひとつしかない蜂楽たち、良い対比で面白いです!