あなたは、あなたの大切な人が、
突然
消えてしまうと
考えたこと、
ありますか?
外からの風が入り、カーテンが私の耳にかかる。
今日は台風が接近するという。
今はまだ風が強いだけだが、
そのうち、天候も荒れるだろう。
今も、担任が川に近づかないよう、
などとしきりに言う。
小さな頃から言われていることだ。
わざわざこんな天気に川に近づくやつなんていない。
そんなの、自殺したい人か、
川で泳がないと蕁麻疹を起こすような馬鹿くらいだろう。
のあ
じゃぱぱ
のあ
のあ
彼はじゃぱぱさん。
実はというと、私は彼と付き合っている。
大切な人だ。
じゃぱぱ
のあ
じゃぱぱさんの家は、川の近くにある。
私がじゃぱぱさんの家に行って、川に飲まれるのが怖いのだろう。
のあ
私の密かな楽しみがなくなり、内心、台風を恨む。
じゃぱぱ
のあ
優しく微笑む彼は本当に愛おしい。
のあ
じゃぱぱ
のあ
ようやく、帰ることになり、
私はじゃぱぱさんと並んで歩く。
のあ
のあ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
のあ
のあ
じゃぱぱ
少し歩くと、雨が降ってきた。
そろそろ危ないかもしれない。
そう思いつつ、川の方を見ると…。
のあ
じゃぱぱ
のあ
声が出なかった。
恐ろしい情景が目に焼き付く。
川に、小1くらいの男の子が3人いる。
そのひとりは…。
のあ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
のあ
彼は一目散に川に向かう。
のあ
私も追いつこうとしたが、
彼は
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
のあ
のあ
そう叫んだ。
私は咄嗟に返事をし、住宅地へ向かった。
あのときのことを、後悔する。
大事な彼氏をひとりにしてしまったことを。
大人に知らせ、私はひとりで家に帰った。
川に向かっても、私は邪魔にしかならないだろうから。
そんな気持ちで、テレビを付けると…。
キャスター
現地キャスター
現地キャスター
現地キャスター
現地キャスター
現地キャスター
のあ
取材を受けたのは、私がじゃぱぱさんの方へ向かってくれと頼んだ大人だった。
大人
大人
現地キャスター
のあ
大人
大人
大人
大人
大人
現地キャスター
あの場にいた高校生は…。
現地キャスター
大人
のあ
病院名を聞き、急いで病院に向かう。
のあ
医師
医師
看護師
医師
のあ
碧屋はじゃぱぱさんの名字…。
医師
のあ
医師
じゃぱぱ
のあ
のあ
のあ
医師
のあ
のあ
医師
のあ
のあ
のあ
のあ
のあ
のあ
のあ
あなたがいないと、私はっ…。
その日は、すぐに帰された。
数日後に行われた、彼の葬儀には参列しなかった。
彼の死を認めたくなかった。
のあ
現実を受け止められず、
自虐し、
彼に会いたいと願った。
無駄なことを続けた。
そんなある日。
今日も学校を休み、自虐行為をしていると、
ピンポーン
のあ
腫れぼったい目、ガサガサ声、よれよれパーカー、髪はぼさぼさ…。
彼が消えてから、私は変わった。
のあ
大人
のあ
のあ
お前がもっと早くついていればっ…!
じゃぱぱさんだって、生きてたかもしれないのにっ…!
大人相手に睨むと、相手は苦笑した。
大人
大人
大人
大人
のあ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
大人
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
それを聞いたあとの私は
泣き喚いて、
あの大人が、また苦笑してた。
じゃぱぱさん…。
遅くなってごめんね。
私も…。
大好きです。
コメント
11件
めっちゃいい〜!! 最高(*`ω´)b
めっちゃいい〜!!!見てるのとき泣きそうになった(ノд・。)