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朝の教室は、いつもと同じ匂いがした。 でもあたしは、少しだけ息がしづらかった。 理由は分からないまま、椅子に座る。
あい
愛はいつも通り来る。 でも今日は、最初から近い。 距離が。
あい
あい
なつめ
あい
もうそれは質問というより、確認に近かった。
あたしは笑った。
なつめ
愛は少しだけ黙る。 そして、
あい
その“なんとなく”が、 最近ずっと増えている気がした。
昼休み。 愛はあたしの髪を軽く触る。 自然な動き。 もう違和感はない。
あい
なつめ
あい
その「いいね」は、 褒めているのに、少しだけ固定してくる感じがある。
夏芽はふと気づく。 愛が言う「いいね」は、 * 痩せてる * 白い * 静か * 軽い に向かっていることに。
放課後。 帰り道。 空は淡い色。
あい
あい
なつめ
あい
なつめ
愛は笑う。 でもその笑いは優しいのに、 少しだけ変だった。
あい
その言葉が、 なぜか怖い。
夜。 あたしは鏡の前に立つ。 自分の顔を見る。 白い。 少しだけ細い。 「かわいい」 小さく呟く。 でもそれは、自分の声じゃないみたいだった。
翌日。 愛は少しだけ遅れて来る。 リボンはいつも通り。 でも今日は、あたしを見て少しだけ笑う。
あい
なつめ
あい
その瞬間、 教室の音が少しだけ遠くなる。 あたしは笑えなかった
なつめ
愛は首をかしげる。 いつもの顔。
あい
それだけ。 でもその言葉が、 初めて“普通じゃないもの”として落ちてくる。
あたしは気づいた。 今までの全部が、 「優しさ」じゃなくて 「揃えること」だったかもしれない、と。 そして愛は何も変わらず、 ただあたしの腕を見て、 少しだけ満足したように笑った。
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