ナムジュン『う…ん……』
ジミン『あ、ヒョン起きました?』
ナムジュン『…ジミナか??』
ジミン『はい、ジミンです』
ジミン『他の皆も居ますよ』
ナムジュン『他の皆?』
周りを見渡すと、ジミナ以外の6人が寝そべっていた。
ナムジュン『どうなってんだよ…』
ジミン『僕にもさっぱり…』
ソクジン『ナムジュナ、ジミナ??』
ジミン『ジンヒョン!!!!』
ナムジュン『ヒョンも起きたんですね』
ソクジン『ここ何処?』
ナムジュン『それについて話してた所です』
ユンギ『ゔ、んッ…』
ソクジン『ユンギヤ、おはよう』
ユンギ『…何でジンヒョンが居るんですか』
ソクジン『酷いなぁ』
ジミン『テヒョンア、ホソギヒョン』
ジミン『ジョングギも起きて』
ホソク『ふぁ…あれ、どうして皆が?』
テヒョン『んんんッ…おはよぉ…』
ナムジュン『おはよう』
テヒョン『…へ??』
ジョングク『起こさないで下さいよ…』
ソクジン『いや、起きる状況だから』
ジョングク『……あれ?』
ジョングク『ここ何処です??』
ジミン『それが分かんないんだ』
ユンギ『皆気付いたらここに居たって感じか』
ナムジュン『恐らくそうかと思います』
ホソク『どうして僕達ここに居るんだろう…』
テヒョン『確かに…』
ソクジン『というか、出る場所無くない?』
ジミン『本当だ』
皆で窓や扉を探すが、何一つ見つからなかった。
ナムジュン『何処にも無いな…』
テヒョン『…ねぇ、もしかして僕達さ』
テヒョン『ここに閉じ込められたんじゃない…??』
テヒョンアの言葉に、全員が苦い顔をする。
何故閉じ込められたのかも、何故ここに居るのかも、何故僕達が集められたのかも
何も分からない状況でここに居るのだから、当然だろう。
ユンギ『とりあえず何か無いか探そう』
ホソク『そうだね、』
皆で動こうとした時
急にアナウンスが響いた。
『只今から、皆様にはゲームをして貰います』
ジョングク『ゲーム??』
ナムジュン『何だよそれ…』
『皆様の中にこのゲームを管理する人が1人居ます』
『つまり、このゲームを企てた人です』
ユンギ『それが何だよ』
『ゲーム管理者を殺せばこのゲームは終了します』
テヒョン『殺す…!?!?』
ジミン『何でそんな物騒な事を…』
『追加ルールとして、定期的に管理者だと思う人を指名する事が出来ます』
『但し本気で殺したいと思わない限り、指名は無効となります』
『指名された人は無条件に殺処分され、』
『殺処分される側の人間は、指名した人の名前を知る事が出来ます』
『では、ゲームをお楽しみ下さい』
『"殺し合い"という名のゲームをね』
アナウンスが切れた後も、皆唖然としていた。
殺し合い?ゲーム管理者??殺処分???
頭の中がぐちゃぐちゃになって、何も考えられない。
ホソク『もう帰りたいよ…』
ソクジン『何だよ殺し合いって…』
ジミン『僕達で殺し合うって事、だよね?』
ジョングク『そんなの出来る訳無いじゃないですか!!』
ナムジュン『皆、一旦落ち着け』
ナムジュン『この7人の中にゲーム管理者が居るんだろう?』
ナムジュン『その人を見つければいいだけだ』
テヒョン『でも、管理者を殺さないと出られないんでしょ??』
ナムジュン『…確かにそうだが』
ナムジュン『あのアナウンスでは、ゲーム管理者を殺せばこのゲームが終わると言っていた』
ナムジュン『だけどここから出られるとは一言も言ってなかっただろ?』
ナムジュン『…ゲームが終わってもここから出られるかは分からないんだよ』
テヒョン『そんな…』
ホソク『ねぇ、これからどうするの?』
ユンギ『何か対策を考えなきゃな』
ジョングク『どうしましょうか…』
すると突然、地面が揺れだした。
ジミン『な、何!?』
ホソク『もう嫌だぁぁぁッッ』
ナムジュン『ホソガ、落ち着け』
ナムジュン『俺に掴まってていいから』
ホソク『ありがとッ…』
テヒョン『地震…!?』
ユンギ『ただの地震…じゃない事は確かだ』
ジョングク『え』
部屋から何かのガスが出て
俺達は気を失った。
ナムジュン『ん…』
目を覚ますと、鏡やつり革が沢山ある部屋にいて
何故か既視感を感じ、辺りを散策した。
ナムジュン『…何だろう、ここ……』
歩いていると急に頭の中に映像が流れてきた。
父『…おい、おいナムジュナ』
ナムジュン『あ…』
目の前で俺を見下ろしていたのは、死んだはずの父。
ナムジュン『なんでお父さんがここに…』
父『お前、また成績落ちたらしいな』
ナムジュン『!!!!』
父『1番を取れと何度言ったら分かる』
父『何故お前は何も出来ないんだ』
ナムジュン『ッ、俺だって頑張ってる!』
父『嘘吐け』
父『努力していれば成績を落とすはずないだろう』
父『お前の能力が足りないせいで成績は落ちたんだ』
父『死ぬ程勉強しなさいと言い聞かせたつもりなんだがな』
俺は父が大っ嫌いだった。
毎日、勉強勉強うるさくて
いくら頑張っても決して認めてはくれなかった。
父のせいで精神的に追い詰められていた時
アナウンスで流れた声が響いてきた。
『キムナムジュンさん』
ナムジュン『…何ですか』
『ナムジュンさんに1つ提案があります』
『父親にこのまま一生苦しめられるか』
『ゲームで管理者を見つけるか』
『どちらが良いですか??』
『個人的には後者の方がいいと思うのですがね』
ナムジュン『……………』
そんなの、答えは1つしかないじゃないか。
ナムジュン『…管理者を探します』
『ㅎㅎ…承知致しました』
ナムジュン『……あれ?』
いつの間にか俺は先程いた場所に戻っていて
身体中に冷や汗を掻いていた。
もう二度とあんな体験はしたくない。
その為には
ナムジュン『…探すか、』
このゲームを終わらせれば良いだけの話だ。
鏡に映る自分を睨み、管理者探しの手掛かりを探し始める事にした。
ソクジン『何、ここ……』
僕が目覚めた場所は、木で出来た部屋のような場所で
何だか落ち着く雰囲気が漂っていた。
ソクジン『………あ』
カーテンを開けた瞬間、見えたのは
忌々しい記憶だった。
ソクジン『ヒョン…ッ!!』
兄『待ってろソクジナッ、ヒョンが助けてやるから…!!』
僕が小学校6年生の時、たまたま遊びに来ていたデパートで火事があり
崩れ落ちてきた瓦礫に挟まれ、身動きが出来なかった時に消防士であるヒョンが助けに来てくれた。
ソクジン『ゔぅッ…痛いよぉッ…』
兄『もう少しだから…!!』
ソクジン『ッッ…』
足元に走る激しい痛みに耐え、ヒョンは僕を引っ張り出してくれた。
兄『ソクジナ、走れるか??』
ソクジン『うん…一応、』
兄『なら、走れ』
ソクジン『え…』
兄『早く!!!!』
ソクジン『ッ、うんッ』
ヒョンに言われるがまま、出口まで走り続けた。
僕がデパートを出た瞬間
ヒョンの居るデパートは大きな音を立てて爆発した。
ソクジン『………え?』
奇跡的にすぐ近くにあった建物のおかげで爆風に巻き込まれずに済んだが
中にいるヒョンは、どうなったんだろう。
ヒョンの事だから、きっと大丈夫だよね?
ヒョンの事だから、僕を助けた後逃げてるよね??
ヒョンの事だから、生きてるんだよね???
そう思いたかったけど
デパートは骨組みだけを残して、無惨にも崩れ去っていた。
ソクジン『~~ッッ!!!!』
大声を上げて、僕は泣き叫んだ。
僕がデパートにさえ行ってなければ
僕が逃げ遅れたりさえしなければ
僕が瓦礫に挟まれたりさえしなければ
僕がヒョンに助けを求めたりしなければ
ヒョンは、助かっていたのだろうか。
声が枯れるまで泣き続けた後
涙で眩んだ視界を擦ると、僕はまた瓦礫に挟まれていた。
ソクジン『…え?』
兄『待ってろソクジナッ、ヒョンが助けてやるから…!!』
どういう事か、全く理解できない。
何で繰り返してるの?
兄『もう少しだから…!!』
足に激痛が走り、瓦礫から引っ張り出された事を感じる。
ソクジン『ヒョン、僕、』
兄『ソクジナ、走れるか??』
ソクジン『ねぇ、ヒョン聞いて、』
兄『早く走れ!!!!』
やだ、やだ。
走りたくない、ここから出たくない、ヒョンを失いたくない。
ソクジン『やだよッ』
兄『…頼むから、言う事聞いてくれよ…』
ヒョンは悲しい顔で笑った。
なんで、そんな顔するの。
瞬きをした時僕は外にいた。
ソクジン『え』
凄まじい爆発音と崩れていくデパートが見える。
何故、どうして。
大好きだったヒョンを失う瞬間を繰り返すのか。
小さな頭で考えていた時
あのアナウンスが響いた。
『キムソクジンさん』
ソクジン『何ですか、』
『ソクジンさんに1つ提案があります』
『このまま兄の死を繰り返し味わうか』
『ゲームで管理者を探すか』
『どちらが良いですか??』
『個人的には後者の方がいいと思うのですがね』
そんなの、答えは1つに決まっている。
ソクジン『ゲーム管理者を探します』
『ㅎㅎ…承知致しました』
ソクジン『あれ…?』
涙で汚れた顔を拭くと、先程僕がいたあの部屋に戻っていた。
ヒョンを失う瞬間を繰り返すより、管理者を探す方が死ぬ程マシだ。
ソクジン『…探すか』
管理者を探す為の手掛かりを鍵の掛かったこの部屋で探す事にした。
コメント
13件
はー、、、、神作生まれてた、、、
すきすきすきすき((
いやこれは好き過ぎる(← みんなの過去が切なくてやばああああい←←←