テラーノベル
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俺の住むマンションにはエレベーターが1基しかない。
それもなんだか薄暗いし、定員は5人となっているが 3人も乗ると窮屈に感じるような手狭なものだ。
だから気持ちは分かるのだが、他の住人と乗り合わせるときに、 嫌な顔をしたり、混んでいるとあからさまに舌打ちをするような奴 もいて、それはどうなんだと思ってしまう。
俺が内心狙っている、おとなしめな男子大学生っぽい 男の子がいるんだけど、
彼なんか扉が開いて、中に俺が乗ってるのに気づくと すごい顔で見てくる。
「俺がなにか悪いことてもしましたか?」と聞きたくなるが 視界にも入れたくないとばかりに、 こっちに背を向けてしまう。
俺は心に決めていた。 いつかちゃんと、彼に、声をかけよう。 話しかけて、会話を交わせばきっかけになる。 経験からわかっていた。
毎回、早足に降りる彼の背中を見送るたびに、 「俺がそんなに気にくわないならエレベーターを使わなきゃいいのに......」 と思うのだが、10階に住む彼としてはそうもいかないのだろう。
その日は、3階に住むカップルと 7階に住む老夫婦と一緒だった。 彼も2人きりでなければ良いのか こちらを睨むようなことはなかった。
彼は、自分が住む最上階まで乗らず、 老夫婦の後を追うように、 7階で降りてしまった。
俺は思わずそれを追いかける。
非常階段を上る彼に、下から声をかける。
桃
青
桃
青
桃
桃
結局彼は、俺と会話を交わしてはくれなかった。
なんだ、ルールを知ってたのか。
コメント
12件
え。何?分かんない!! 『彼女』と『ルールを知っていたのか』 っていう所が怪しいのかな? 解説お願いします!! ゆにちゃは宣伝済み!! フォロワー様50人突破頑張れ!!
解説は希望されたらだすよ~ 後4人でフォロワー様50人!宣伝してちょうだぃ?