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暑い8月の猛暑
一瞬そよ風がふく
気が揺れる
風鈴が鳴る
そして僕らの夏を揺らす
僕らの影がどんどん伸びていく
太陽は西の方へ沈んで行く
もう帰る時間だよと教えてくれる
でも
もう今日が終わる時間だよと限りを知らせる
ふわり、とそよ風が吹く
風鈴が鳴る
夏の香りがただよう
若井滉斗
大森元貴
若井滉斗
若井滉斗
大森元貴
大森元貴
若井滉斗
大森元貴
若井滉斗
若井滉斗
大森元貴
照りつける太陽の下
汗ばんだシャツで未来を語っていた
若井の家の縁側で
少しだけ焼けた肌の僕と
僕よりも焼けている若井で
若井滉斗
若井がスイカが入った器とコップに入った水を持ってきた
大森元貴
しゃりっ
甘くて、美味しくて、ほんの少しだけ酸味がある
若井滉斗
若井滉斗
若井がチラッとこっちを向いた
大森元貴
少し恥ずかしくて目を逸らしてしまう
若井滉斗
ミーンミンミンミン…
僕たちの周りでは蝉が大合唱を行っている
笑う横顔が好きだった
たまにチラって見てくれるのが好きだった
気の利くところも、ギターに熱心なのも、
いつでも、僕のとなりに居てくれることも
若井がとなりに居てくれるのが何よりも、誰よりも心強かった
こんなことを考えていると少し頬が熱くなるのを感じる
1口コップの水を飲む
でもこの気持ちは夏の暑さのせいにする
火照ってしまったのも、全て
夏の暑さの所為だ…きっと
若井滉斗
若井はそう言い僕の額に手を当てる
大森元貴
なんで、優しいんだろう
まるでスイカの味のようだ
甘くて、少し刺激がある
多分僕の頬もスイカのように赤いだろう
若井滉斗
コップの水を飲み干す
どんどんと氷は溶けていく
若井と並んで座るだけ
それだけでも、幸せ
今すぐに言いたい、僕の気持ちを
氷は溶けていく
時間は過ぎていく
僕が若井へ想いを伝えられないのは、夏の影のせいにしよう
コップの氷のせいにしよう
きっと夏の影とコップの氷の所為だ…
胸にある想いはつっかえたまま…
時間は過ぎていく
あっという間に時は過ぎた
見えない速さで大人になった
僕はね、あの頃のことを曲にした
若井はさ、覚えてるかな
あの夏の香り
風鈴の音
スイカの味
この曲にすべてを記した
あの頃の若井への想いも…
メジャーデビューもできて、
若井がとなりに居てくれる
まだ、言えてない、伝えてない、
言おう、この曲と共に
伝えよう、この曲の記す通り
その曲が
『夏の影』
はるぴょん
はるぴょん
はるぴょん
はるぴょん
はるぴょん
はるぴょん