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松下先生
藍沢。
藍沢 玲夏
松下先生，どうされましたか?
松下先生
これ頼んでいいか?
藍沢 玲夏
（な，何この量のノート…）
藍沢 玲夏
（とてもじゃないけど1人で運べない。）
藍沢 玲夏
すいません，私忙しいので…
松下先生
無理なら他の誰かに…
藍沢 玲夏
（周り見渡してるけど誰もいないわよ。ここ，図書室の前だし…。）
藍沢 玲夏
（それに周りの教室は3年生で修学旅行中だし…。）
藍沢 玲夏
わかりました。どこまで運べばいいんですか?
松下先生
ありがと，助かるよ。じゃあ，職員室まで。
藍沢 玲夏
（でた，女子を虜にする魔法の笑顔。）
松下先生
でも，藍沢1人は流石に…。先生としても…男としても…
藍沢 玲夏
（そういうこと言うから勘違いされるのよ。）
藍沢 玲夏
早く行かないと会議始まっちゃいますよ。
松下先生
あぁ，そうだった。
松下先生
あっ そういえば，藍沢 今回の中間テスト数学だけ駄目だったよな?
ドキッ
藍沢 玲夏
それがどうかしましたか?
松下先生
今日の放課後，時間あるか?
藍沢 玲夏
（補習のパターンか…。）
藍沢 玲夏
いえ，今日は用事がありますので。（ないけど）
松下先生
（勘づかれたか…。それなら…）
松下先生
じゃあ，終わるまで待ってる。
藍沢 玲夏
でも，12時までかかりますので そんな時間は，ないと思いますよ。
松下先生
それでも待ってる。藍沢が来るまで。
藍沢 玲夏
（しつこい人だな…。）
藍沢 玲夏
分かりました。
藍沢 玲夏
用事はキャンセルしておきます。大した用事ではないので。
松下先生
てかお前，逆にすごいよな。数学以外は90点以上なのに数学は57点って…
松下先生
ほんとウケるわ。数学だけが低いから学年一位はキープできてる…。
藍沢 玲夏
（笑い話にされてるし…。）
松下先生
それとも，かまって欲しくてわざと間違えてたりして…?
藍沢 玲夏
そんなわけないでしょ…。ほんとに分かんないんです。
松下先生
大丈夫，俺が分からせてやるよ。
藍沢 玲夏
（え，偉そうに…。）
松下先生
じゃあ，今日放課後に生徒指導室な。
藍沢 玲夏
は，はい。
松下先生
じゃあ，ここまででいいから。
藍沢 玲夏
（まだ職員室じゃないのに…）
松下先生
じゃあ，待ってるよ。
パチッ
藍沢 玲夏
（そこでウィンクする!?）
キーンコーンカーンコーン 数学
男子生徒A
起立，きをつけ，礼。
松下先生
じゃあ，小テストするぞ。
全員
えーーーー!!
藍沢 玲夏
（最悪，全然わかんないのに…）
松下先生
（フッ，藍沢のあの顔…表情変わってねぇけど顔にヤバいって書いてある。）
男子生徒A
先生ぇーなんで小テストするんですか〜?
松下先生
中間の復習だからそんなに難しくないから。すぐ終わる。
男子生徒A
なんだ〜
バチッ
藍沢 玲夏
（目合っちゃった。）
松下先生
（あっ，そらされた。）
松下先生
じゃあ，今から20分間な。
よーいスタート！
よーいスタート！
藍沢 玲夏
（あぁ，わかんない。やっぱり無理。）
松下先生
ここをこうしてから計算して。
女子生徒B
あ，ありがとうございます。
松下先生
いえ。
藍沢 玲夏
（デレデレじゃん…。）
松下先生
（かまって欲しいって顔してる。笑）
松下先生
そこまで！じゃあ，1番後ろの人集めてきて。
藍沢 玲夏
（全然分かんなかった…。）
松下先生
じゃあ，今からは自習ってこで。
松下先生
で，どうだった?小テストは。難しかった?
ドキッ
藍沢 玲夏
（せ，先生の鼻息が耳に…）
松下先生
無視?先生そういうの好きじゃないな。
藍沢 玲夏
（何そのいつもよりちょっと高い声は…!?）
松下先生
（無視か。）
藍沢 玲夏
（やっと離れてくれた。）
藍沢 玲夏
（てか，私ドキドキしてた?）
藍沢 玲夏
（いや，絶対ない。びっくりしただけ…。）
藍沢 玲夏
（うん，絶対そう。先生を好きになるなんてありえないから…。）
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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