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俺等の兄ちゃんは、不良でした。

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俺等の兄ちゃんは、不良でした。

5 - 俺等の兄ちゃんは、不良でした。#5

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2022年01月23日

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夏月

…これと、これと…

俺は自分が食べる分と、あいつらに食わせる分を、冷蔵庫から出していた。

夏月

(取り敢えず、父さんが食べる分を考えて…)

夏月

(飲み物はー…適当にペットボトルのウーロン茶でいいか)

夏月

(…あいつら、何が食えんのか分かんねぇな)

取り出し終えて、俺は部屋に戻った。

両手いっぱいになりながら、肘でドアノブを下げて引っ張り、部屋に入る。

夏月

…戻ったぞ

ゾム

!戻って来たんやな

ショッピ

おかえり、兄ちゃん

夏月

あぁただいま。まだあいつらはいるから、静かにな

ゾム

分かったで

すると、二人の腹から音が鳴った。

夏月

…お前らか

ゾム

あ、いや、まぁ…

ショッピ

暫く何も食べてなくて…

そう言いながら、腹を抑える。

夏月

俺今から夕飯だったから、お前らの分持って来たぞ

ゾム

え、ええの?

夏月

あ?だったら何の為に多く持って来たんだよ

ショッピ

ありがと、兄ちゃん…!

夏月

はいはい。これ、好きなの食え。俺は余りもんでいいわ

ベッドに並べて好きなものを取らせる。

ゾム

ホンマに…?

ショッピ

ちゃんと兄ちゃんの好きなもの食べればええのに…

夏月

…今は俺よりもお前らの飯を確保出来ればいいだろ

夏月

飯食えないときなんて、数え切れねぇ程あんだよ

夏月

こんくらい慣れてる

ゾム

ショッピ

俺の言葉に二人は一気に黙った。

それと同時に溢れ出しそうになる涙。

夏月

何してんだ?早く食えって

ゾム

嫌や…兄ちゃんと食べたいよ、俺…

ショッピ

俺も同感。…兄ちゃんと一緒がええ…

夏月

…ったく、分かったから。泣くんじゃねぇよ

わしゃわしゃと撫でてやると、笑顔に戻る二人。

ゾム

!うんっ、やった!

夏月

ゾム、声

ゾム

あっ…すまん

ショッピ

はよ食べようや。バレへんうちに

夏月

そうだな

俺らは夕飯を黙々と食べ進めた。

食べたり飲んだりするうちに、ゾムとショッピは顔色がよくなってきていた。

夏月

…ふぅ、満足したか?

ゾム

おん、ありがとうな兄ちゃん

ショッピ

助かったで

満足そうに笑顔を浮かべてくれる。

夏月

ならよかった。次風呂なんだが…

夏月

(あいつらはまだいるのか?いるなら寝静まるまで待つしかないが…)

夏月

…ちょっとリビング行ってくる。またクローゼットに隠れててくれ

ゾム

分かったわ

ショッピ

気を付けてな

俺は部屋を出て、リビングに向かった。

俺等の兄ちゃんは、不良でした。

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