「失敗作」の僕

父さんが死んで

母さんは変わってしまった

あんなに優しかったのに

僕は

謝ることしか出来ない

けど

弟の陸斗だけは絶対に守る

そう決めたんだ

［次の日・学校］

幼馴染の歩美は

いつも僕のことを気にかけてくれる

けど、僕はこのことを言えていない

きっと、信じてくれない

歩美と居る時は楽しい

けど、嘘をつくのが辛い

痣は母さんのせいなんだ

って言えない僕が僕は大嫌いだ

［放課後・家］

嫌な予感がする

それから、毎日母さんと峻輝という男から虐待をされた

でも、陸斗の為に耐え続けた

［ある日の放課後・家］

僕はいつのまにか家を飛び出していた

ただ、悔しくて、悲しくて

よく歩美と遊んでいた公園に着いた

会話は少しだったけど、僕の耳に届いた

やっぱり、信じてくれない

なんとなくわかっていた

きっと、僕が虐待されてるって自分で言ったら

こういう反応するんだろうなって

気が付いたら、また走っていた

そして海に着いた

END