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夢
ようやく着いたよー！
レイ
ほんと、バスで5時間…
アスカ
いくらなんでも長すぎだっちゅーの！
シンジ
まぁ、修学旅行だし…ね？
先生
皆さんバスから降りましたね？
それでは今からクラスごとに体験をわけますよ～
それでは今からクラスごとに体験をわけますよ～
夢達のクラスは先にアスレチックをする事になった…
アスカ
………夢、何震えてるのよ…
夢
だって…
アスカ
だって？
夢
高いの怖いんだもぉぉぉん！
アスカ
まだスタートすらしてないのに、そんなんでどうするのよ！
夢はその場でうずくまってしまった。
新汰
大丈夫か？ほんとに無理なら、リタイアしても良いんだぞ？
夢
…
夢
(高いところ、怖いし苦手だけど…)
夢
(新汰の前でかっこ悪いところ、見せたくない！)
夢
ううん、大丈夫！私頑張るよ！
新汰
ほんとか？無理してないか？
夢
平気だよ！
アスカ
夢！次夢の番よ！覚悟決めたんなら、バシッとキメて来なさい！
夢
うん！
…………
夢
とりあえず反対側までいけたよ！
アスカ
いい調子よ！夢！
新汰
頑張れ！
夢
(新汰が私を応援してくれてる！よし、いける！)
一方その頃…
新汰
夢って、頑張れば苦手な事でもできるんだな…
アスカ
あら？新汰が一番わかってると思ってたのに、意外だわ
新汰
夢の事よく知ってるように見えるけど、実はまだまだ何も知らないんだぜ？
アスカ
へぇ、そうなのね…
夢を笑顔で見つめる新汰
アスカ
…新汰、今の笑顔もっと夢に見せてあげた方が絶対いいわよ？
新汰
え？
アスカ
アタシが言うのもアレだけど、ずっとツンツンしてても良くないわよ？
新汰
…うん
アスカ
あんたに一番似合うのは笑顔なんだから、もっと自信もって笑いなさい！
新汰
そうだな、ありがとうアスカ
アスカ
いいわよ、お礼なんて
数十分後…
夢
はぁ、何とか終わった…|
レイ
お疲れ様、夢高いところ苦手だったのに凄い
夢
えへへ、ありがとう！新汰がいなかったらアスレチック渡ることすらできなかった…
レイ
好きな人の力って凄いのね
夢
うん！
レイ
じゃあ私、先に降りてるから
夢
わかった！
そう言うとレイは階段を降りていった。
芽依
キャー！上原くんスゴーイ！
夢
ん？
後ろのコースを振り返ると、凄いスピードでアスレチックをこなしていく新汰の姿が見えた。
夢
わぁ、凄い…
紬
流石、体力テストで学年トップの成績なだけあるわー！
芽依
かっこいい～！
夢
…(複雑だな…)
新汰
定員オーバー、そこ退いてくれない？
芽依
あ、ごめんなさ～い！
芽依
上原くんに声かけて貰えた～！
紬
よかったじゃん！芽衣！
新汰
…はぁ、
新汰
夢、見ててくれたか？
夢
…！うん！もちろん！凄かった！
新汰
ならよかった、夢も頑張ってたじゃん
新汰は夢の頭を優しく撫でた。
夢
(え！？今、頭撫でられてる！？)
新汰
(…！？やばい、やっちゃった！)
新汰
あ…ごめん、急に…頭撫でたりしちゃって
夢
う、うん…
夢
(はずかし～！！)
新汰
ごめん、今のは忘れて
夢
え？
新汰
じゃあ先降りるから
夢
あ、うん…
夢
(なんだったんだろう…今の…まさか新汰も私の事好きとか？……いやいや！ないない！)
新汰
(…やってしまった…好きでもないやつに頭撫でられたらびっくりするよな…)
新汰
(アイツ、可愛かったな…)
芽依
…
芽依
(上原くん、嬉しそうな顔してる…
青空さんと話したあと、いつもあんな感じで…)
青空さんと話したあと、いつもあんな感じで…)
紬
芽衣！行こう？
芽依
うん！
体験が無事に終わり、バスに戻った一行…
アスカ
夢？さっきからぼーっとしてるけど大丈夫？
レイ
…ダメ、全く聞いてない
花梨
もしかして、さっきの体験の時に新汰と何かあったのかも
夢
！？
花梨
ほら、やっぱり
アスカ
何～？何があったの～？
レイ
後で部屋で色々教えてもらうから
花梨
覚悟しといてね～？
夢
えぇ～！？勘弁してよ～…
シンジ
新汰、何かあった？さっきから顔真っ赤だけど…
新汰
…何も無い
シンジ
絶対嘘だよ…何かあったに違いない
新汰
なぁシンジ、後で部屋に着いたら話聞いてくれるか？
シンジ
うんもちろん！なんでも話してよ
新汰
ありがとな
仁
お、新汰何かあったのか？
陸
気になるな～
新汰
別にお前らが気にする事じゃないから！
仁
ふ～ん…
陸
な～んか怪しいな～
仁
新汰、後で俺も話聞かせてくれよ～
新汰
ダメだ！仁は信用出来ない
仁
え～
シンジ
仁はすぐに聞いた話噂にして広めるからね…仁にだけは秘密事、話したくないんだよね…
仁
ちょっ、いくらなんでも酷くね！？
陸
自業自得だろ？今までの行動を改めろよ
仁
なんでこんなに俺信用されてないんだよ！
夢
(ふふふ、新汰の方楽しそうだな～)
レイ
夢、凄く幸せそうな顔してる
アスカ
ほんと、恋する乙女っていいわね～
花梨
それはアスカもでしょ？
アスカ
ちょっと花梨！それどういう意味！？
先生
皆さん、そろそろ民宿に着く頃なので荷物をまとめて、降りる準備をしておいてくださいね～
一同
はーい
アスカ
あ、レイ？
レイ
何
アスカ
後で男女共通トイレに集合ね、何かは…言わなくてもわかるわよね？
レイ
ええ
アスカ
じゃあ、シンジにも言っとくわ
夢
部屋だー！疲れたよ～…
アスカ
いくらなんでもくつろぐのはやすぎない？
花梨
お疲れ～、今日は色々あったもんね
夢
うん…もう疲れすぎて今にでも寝れちゃいそうだよ…
アスカ
寝ちゃダメよ！？まだまだやることたくさんあるんだから！
夢
わかってるよアスカ…
アスカ
ほんとにわかってるのかしら…
アスカがため息をついたその時、部屋の外の廊下から大きな声が聞こえてきた。
美月
大ニュースよ大ニュース！
夢
？なんだろう
アスカ
ちょっと見に行ってみましょ
2人が外に出ると、部屋の前にはいつの間にか人だかりが出来上がっていた。
莉子
アスカ！上原くんとよろしくやってるって本当！？
さくら
上原くんとどこまでいったの！？
結月
キスは！？キスはしたの！？
アスカ
ちょっと待って！何がどうなってる訳？1から説明してちょうだい！
莉子
アスカが上原くんと付き合ってるって聞いたから、ちょっと話を聞きに来たのよ！
アスカ
はぁ！？私が新汰と！？絶対ありえないわ！
夢
莉子ちゃん、その噂本当？
莉子
本当だと思ってたんだけど…アスカが否定するなら違うみたいね
アスカ
一体誰がその噂流した訳？さっき「大ニュース！」って飛び回ってたやつは誰なの？
莉子
美月ちゃんだよ、なんか凄い嬉しそうな顔して他の部屋の人に伝えて回ってた
アスカ
なんですって！？こうしちゃいられないわ！夢、今すぐ美月のところに行くわよ！
夢
わ、待ってよ！アスカ！
莉子
…行っちゃった
さくら
また嘘ついたんだね、美月ちゃん…
結月
美月ちゃんの噂はやっぱり信じない方が良さそうだね…
莉子
さ、早く部屋戻ろ！さくら、結月！
さくら
そうね、
結月
こんなところ突っ立っててもしょうがないもんね！
アスカは美月の部屋のドアを勢いよく開けた。
アスカ
この部屋に美月いる！？
ひまり
美月ちゃんなら今男子の階にいるよ、なんか「こんなビッグニュース、広めないわけが無い！」って飛び出していったの…
夢
そんな…
アスカ
男子の階なんて一番タチ悪いじゃないの！
夢
どうする？
アスカ
どうするもこうするも行くしかないでしょ！
夢
え、でも男子の階って女子は入っちゃダメなんじゃ…
アスカ
そんなこと言ってられないでしょ！？ほら、行くわよ！
夢
えぇ～！急に押しかけちゃってごめんね！ありがとうひまりちゃん！
ひまり
いいのよ！2人共頑張って！
夢
ねぇ、アスカ…やっぱり戻ろうよ～
アスカ
そんなこと出来るわけないでしょ！？男子の階まで噂が広がってるのよ？
夢
うぅ…
新汰
あれ、夢とアスカじゃん！どうして男子の階に？
夢
新汰、美月ちゃんから何か聞いてない？
新汰
美月？うん、何も聞いてないけど…
夢
そっか、なら良かった…
居場所とかは分からない？
居場所とかは分からない？
新汰
さっき、俺たちの部屋の隣の部屋に入っていくのが見えたけど…
夢
わかった！ありがとう！
アスカ
隣ね、凸るわよ！準備はいい？
夢
う、うん！
アスカはバーンと音を立てて男子部屋を開けた。
アスカ
美月！いるんでしょ！？出てきなさい！
美月
何よ、騒々しいわね…
アスカ
美月、あんたが新汰とアタシが付き合ってるって噂を流したのね？
美月
えぇそうよ？それが何？
アスカ
何？じゃないわよ！デマ流さないでくれる？
奥の男子達
なんだよ、あの噂嘘だったのかよ…
美月
あら、デマだったのね？ごめんなさ～い
アスカ
ちょっと待ちなさいよ！
美月
何？
アスカ
あんた、この噂を流して何がしたかった訳？
美月
別に何かしたい訳じゃないわ、みんなだってクラスの面白ネタを知りたいでしょ？
だから面白ネタをいち早く手に入れて、みんなに教えてるってだけ
だから面白ネタをいち早く手に入れて、みんなに教えてるってだけ
アスカ
その噂が流されることで迷惑する人もいるのよ！
そんなことも考えられないの？
そんなことも考えられないの？
美月
本人達に伝わらなければいい話でしょう？
万一伝わったとしても、噂が相乗効果になっていい結果になることだってある、噂だって悪いことはないのよ？
万一伝わったとしても、噂が相乗効果になっていい結果になることだってある、噂だって悪いことはないのよ？
アスカ
実際本人に伝わってるんですけど！💢
第一、そんなのは極一部にしかすぎないの！
もういい加減、あんたの勘違いで噂を広める姿勢やめて欲しいわ、
みんなも薄々勘づいてるからその内嫌われるわよ？
第一、そんなのは極一部にしかすぎないの！
もういい加減、あんたの勘違いで噂を広める姿勢やめて欲しいわ、
みんなも薄々勘づいてるからその内嫌われるわよ？
美月
脅すことしか出来ないの？
夢
ちょっと、2人共その辺にして冷静になろう？
先生
こら！そこの部屋！何をやってるんだ！
新汰
夢、こっちへ
先生
式波！山名！何してるんだ！先生の部屋に来い！
抵抗する間もなくアスカと美月は先生の部屋に連れていかれてしまった。
夢
ふぅ、危なかった…ありがとう新汰
新汰
今は何とかなったけどこの後にまた巡回の先生が来たら困るから、夢は帰りな？
夢
うん、そうする！じゃあまた後でね！新汰
新汰
あぁ、また後で
こうして夢も部屋に戻って行った。
夢
(アスカ…私が新汰好きだから噂を止めようとしてくれたんだよね…)
夢
(なんか申し訳ない事しちゃったな…)
レイ
アスカ、大丈夫かしら
花梨
多分その内帰ってくるよ！夢もそんなに思い詰めないでよ！
夢
だって、私のことなのに私は隠れてアスカに罪擦り付けてさ…
新汰
別に夢は悪くない
夢
！？なんで新汰がこの部屋に！？
レイ
花梨、ちょっと
花梨
うん、私達トイレ行ってくるね
夢
あ、わかった
2人が部屋から出ていった…
夢
新汰、この部屋に居て大丈夫なの？
新汰
わかんね、先生の見回りが来たら一発アウトかも
夢
えぇ～？
新汰
さっきの事…夢のことだからなんか思い詰めてそうだなって思って慰めに来た
夢
そんな…私は平気だよ…
新汰
いや、平気じゃないね？俺達何年一緒にいると思ってるんだよ、さすがにわかる
夢
そっか、新汰にはわかっちゃうんだね
夢
…私、アスカに罪擦り付けるようなことしちゃった、アスカに申し訳なくて顔も合わせられない
新汰
でも終わったことを今更どうこうできる訳じゃないだろ？
夢
うん
新汰
落ち込んでる時間が無駄だぜ？
アスカだって落ち込んでるよりも笑ってる方がいいって言うに違いない
アスカだって落ち込んでるよりも笑ってる方がいいって言うに違いない
夢
あはは、そうかも
新汰
だろ？まぁこれでも食べて元気出せよ
夢
これ…
新汰
夢が好きなやつ、夢すぐに落ち込むだろ？だから落ち込んだ時にこれやれば元気出るかなって思って持ってきた…
夢
新汰…
新汰
じゃあ俺は部屋に戻るから、またな
夢
うん、ありがとう…
そう言うと新汰は部屋を出ていった。
夢
…こんなの、食べられる訳ないじゃない
夢は貰った飴を胸に当てながらそう呟いた。
続く…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
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