優太
ゆり〜
ゆり
なぁに?
優太
おてて繋ごう?
ゆり
いいよー
神様は意地悪だ
あとであんなに辛いなら、優太と会いたくなかった
ゆり
はぁはぁ
ゆり
いき、息が、、
優太
ゆり?
優太
ゆり!
優太
大丈夫?
優太
ねぇ、死なないで
優太
今救急車呼ぶから
私の前の病気が再発したらしい
この世の中でこんなに苦しんでいる人は何人いるの?
私は今そんなくだらない事を考えている
そんな事しか考えられない
優太
ゆり?
ゆり
私、余命宣告された
優太
僕もお医者さんに聞いた
ゆり
別れよ
ゆり
私が死ぬ時、悲しんでる姿見たくないから
優太
別れない
優太
だって、付き合い始めた時約束したでしょ?
優太
ずっと一緒にいようって
ゆり
優太の悲しんでる姿なんて見たくないの
優太
ゆりは死なない
優太
姿は見えなくても、心で繋がってるから
ゆり
優太は私の気持ちなんかわからないよ
ゆり
みんな綺麗事ばっかり。
優太
ゆり…
ゆり
ごめん。
ゆり
言いすぎた。
ゆり
今日は帰ってもらっていい?
優太
うん…
あれから何時間が過ぎたのだろうか
大雨が降ってる真夜中
看護師
ゆりさん!
ゆり
はい。
看護師
優太さんが今車に跳ねられて死亡したそうです。
ゆり
は?
ゆり
何言ってるんですか?
ゆり
今何時だと思ってんの?
ゆり
こんな時間に優太が外に行くわけないじゃないですか
ゆり
だって、暗い所苦手なんですよ?
看護師
それが、
看護師
優太さん、ゆりさんの病気を治せる病院を見て回っていたそうなんです
ゆり
優太に会わせて下さい
看護師
はい。
看護師
こちらです。
ゆり
二人だけにしてくれませんか?
看護師
はい。
ゆり
優太?
ゆり
聞いてる?
ゆり
私より先に死んだらだめでしょ?
ゆり
ねぇ、答えてよ!
ゆり
喋ってよ!
ゆり
まだ手繋いでないじゃん。
ゆり
優太が死んだのってさ、私のせい?
ゆり
わたしが病気になったから?
それからは生きているかも分からなかった
今になって優太の大切さが分かった
ショックでショック過ぎて泣くことすら出来なかった
ゆり
はぁはぁ
ゆり
ゆ、、優太
ゆり
息ができない
ゆり
はぁ、
看護師
大丈夫ですか?
看護師
聞こえますか?
ゆり
はぁはぁ
医者
ここでは治療は出来ない
看護師
じゃあ、
医者
何もしない
看護師
見殺しにするんですか?
医者
仕方ないだろ
私はじわじわと苦しみながら天国へ行った
優太は私の事を見つけてくれるかな?
こんな私を受け入れてくれるかな?
これからまた私の新しい人生が始まる