海外育ちの影山くん

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ…ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ……

ｷﾞｼｯ

目覚ましの音がうるさい。止めるために俺は体を起こした。 長く使っているせいかベッドがきしんだ。

ありがちな腕を上げ伸びをする姿勢を取り、ベッドから降りる。椅子にかけて置いた一度も袖を通していない制服にに着替え、リビングへ向かった。

母の俺に対する愛情が伝わる置き手紙だ。 俺のためにカレーのストックを 置いておいてくれるなんて！ …昼ごはんにしよう。

手紙の最後に

と書き加えられていた。俺と俺の両親は長いこと海外に住んでいた。仕事などの関係で海外に住むこととなったのだ。そのため、海外の子を家に招待してパーティは日常茶飯事。自然と海外のノリで生活することが増えたのだ。なので愛してるは挨拶認識なのだ。

時計に目をやると、時刻は8時を指していた。

俺は今日行く学校にまだ1度も行っていない。だから勝手が分からないのだ。しょうがないので、戸締りの確認をした後学校へとダッシュしたのだった…。

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝとベタなチャイムの音を聴きながら優雅に登校した。無事、15分前に学校に到着することが出来た。

…なんだか視線が痛い。 これは早急に職員室に向かわねば…！！

俺は急ぎ足で職員室に向かった。

やばい、やばいぞ。 入学早々迷子かましてやがるぜっ…。 どうしよう。誰か角でごっつんこしてくんねぇかな。…走ってみっか。←？

階段が見えるので あそこまで走ってみることにした。 これはなんの遊びなんだろうか。

あ、足音聞こえる。 しかも結構近い位置だ。

ドンッ…。何故か視界が真っ暗に…あ、 いまさっき人と角で運命の出会いごっつんこしたんだった！可愛い子かなー？ 日本の漫画みたいに！

はっっ！？可愛いくない…結構包容力ありそうな男子生徒だった…ｶﾞｯｶﾘ…。

あ、話しかけてきた。声が落ち着く感じの響き方で、結構好きだ。

ヘドバンで瓦割れそうな勢いで 頭を下げた。

男子生徒は俺を落ち着かせるため、頭に手を置いた。なんだか変な感じだ。気持ちいい…？もっとやって欲しい…。

…？あれ、終わってしまった。 またやってくれないだろうか………。 …っは！忘れていた！今の俺には重大な任務があったのだった！！

この学校には今日初めて来たので噂などは全く知らない。思わず首を傾げてしまう。

あ、またあの顔。さっきのなでなでの後と同じ顔だ。心情は…よく分からなかった。

次回に続く！