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『お餅』🌹
雨宮結衣
最後のデータを保存して時計を見る。
完成したのは、終電を過ぎた時間だった。
仕方なくタクシーで帰宅して、メイクだけ落とすと着替えてベッドに倒れ込んだ。
そして、プレゼン当日。
ほとんど寝ていないせいで、頭は少しぼんやりしていたけど、プレゼンは無事問題なく終了した。
なんなら、あんなことがあったせいで何度も資料を見直したからか、前よりいいものになったんじゃないかとも思う。
同席した部長にも声をかけられた。
部長
雨宮結衣
張りつめていたものが、一気にほどけた。
頑張ってよかった……。
でも。
昨日のことが頭をよぎる。
……誰が?
会社に戻ると共有フォルダの履歴を確認した。
しばらく遡っていくと――
雨宮結衣
飯田さんのアカウントからアクセスした履歴が残っている。
……やっぱり。
でも、これだけじゃ飯田さんがデータを消したとは断定できない。
中村美咲
顔を上げると、美咲が立っていた。
雨宮結衣
中村美咲
雨宮結衣
美咲は周りを気にするように、声を落とした。
中村美咲
雨宮結衣
中村美咲
隣で息巻く美咲に、私は苦笑いした。
雨宮結衣
中村美咲
雨宮結衣
ため息混じりにそう言うと、それぞれ仕事に戻った。
……もう、終わったこと。
そう思うことにした。
コメント
3件
うわあ、徹夜で仕上げたプレゼンが成功してよかった……!でも「たぶん飯田さん」ってところでゾッとしたよ。証拠が不十分だから波風立てたくないって判断、すごくリアルで胸が痛む。結衣さんのプロフェッショナルな強さと、組織のやるせなさが両方描かれていて、感情が揺さぶられた回だった。