忘れたくない愛の記憶

潮風を感じながら船に揺られること数時間。 俺は懐かしい羅刹学園に足を踏み入れた

生徒はまだ寝てる時間か？ そう思って視線を前に変えると、見覚えのある顔が視界に映った

久しぶりに会ったのに返事は『嗚呼』だけはちょっと寂しかったぜ…

無駄がなく簡潔にまとめられた話を聞きながら、辺りを見回す。 うん、何回も見たけど『懐かしい』しか感想が出てこねぇ((

手招きされて、近くにあった椅子に腰掛けた。

心配そうな顔しながら隣に座るチャラ先。 俺は少し皺が着いた資料を渡した。

苦笑いでチャラ先に伝える

ガラガラガラ

眉間に皺が寄ったむだせんが近寄ってきた。 俺はチャラ先と同様、少し説明を入れつつ資料を読んでもらった。

そう言うと、2人とも驚いた顔してた。 むだせんが驚く顔意外とレアだな笑

一か八かだけど、、、、 必殺！上目遣い攻撃！！！！！！

あ、ちゃんと伺うような視線も送ったからな？((

怒られちった……

ま、あんま自信ないけど。 って言おうとしたのは気にすんな！

2日後、俺は練馬の戦闘部隊隊長の部屋に向かった

異動届けを片手に地下道を通る

そう願いながら早足で部屋に向かった

隊長に異動届けを出せば、目を丸くさせてたけど、理由を言ったら笑ってすんなり承知してくれた

全てを話せないことに申し訳なさを感じるけど、今までのお礼を伝えて部屋から出た。

最後に1目だけ見ようかな……

いやでも今会ったら泣きそう。

しばらく地下道を歩いていると、足が瞬間的に止まる。

会いたくて仕方ない人、俺にとって大好きな人で大切な人。

しまった、無意識に声にでてた。 一目見てから帰ろうと思ったのに……

でも、この人を見ると何故か涙が出てくんだよ…

ズカズカと距離を縮められて、目を擦ってた手をとられた。

手をとられて真っ先に視界に入ったのは真澄隊長。 真っ黒な瞳と目が合う。

そう言って1歩踏み出そうとした時、後ろからすげぇ力で腕を掴まれた。

真澄隊長に呼ばれた俺は、断る理由もねぇから大人しく大好きな人の背中を追った。