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太宰治

只今

黒猫〇〇

お帰り…

あれから私は太宰に逆らう事はなかった。

逆らえない。

あの後、太宰は普段と変わらず私に接してくるけど、 私は恐ろしくて毎日震えていた。

と、仕事から帰ってきた太宰。 今日は何だか機嫌が良い。

太宰治

じゃーん!

黒猫〇〇

首輪…?、

太宰治

そう!迚も素敵だろう?

太宰治

ほら綺麗な紅色!

首輪だなんて、益々人間じゃないみたいじゃないか。

そんな事到底云えなくて、 大人しく座り込む私の首に太宰は首輪を着けた。

太宰治

あぁ、迚も可愛いよ

太宰治

流石私の猫だ

うっとりと頬を紅潮させて微笑む。 其れが私は恐ろしかった。

太宰は其の赤い首輪にリヰドを繋げて、握る。

之が私の監禁生活を大きく左右した。

太宰治

ねえ、私云ったよねえ?

太宰治

夜中手洗いに行く時は私も起こしてって

黒猫〇〇

ご、ごめんなさ、んゔっ!

何か粗相をするとリヰドを強く引かれて、 首輪が私の首を絞めた。

どんなに些細な事でも太宰に一言伝えないと怒られる。

更に私は太宰に逆らえなくなっていた。

普段は愛猫を愛でる様な猫撫で声で私を甘やかすのに、

機嫌を損ねてしまうと途端に情緒が不安定になる。

黒猫〇〇

苦し……泣

首を絞められて涙が溢れる。 監禁されてから初めて涙を流した。

太宰治

!!、ご、ご免

太宰治

ご免ね〇〇、泣かないで

太宰は我に返った様にリヰドを離し、 座り込んだ私と目線を合わせた。

私の涙を指でそっと拭って、 大きな身体で優しく包み込む。

其の行動にもっと涙が出てきて、 太宰の胸の中で静かに涙を流した。

太 宰 さ ん ち の 黒 猫 ち ゃ ん

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