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カレン

エーマ!起きて!
授業終わったよ!

エマ

ん、んん。

カレン

もう!寝ぼけてない早く帰ろ!

エマ

懐かしい夢、みた。

カレン

ん?またあのなんとかって年上の?

エマ

そう。10年前の。

カレン

最近、多いね。

あの日から10年。 私は高校生になった。 友達もできた。 カレン 私がソーラなのに魔法が 使えないことを理解してくれる 友達。

ルイ

おーい、二人ともー、
早くしろよー

カレン

はーい!ほら!早く!

エマ

う、うん!

彼はもう一人の友達。 ルイ この二人だけが私の事を 理解してくれている。

ルイ

またあの夢?なんとかって男の

エマ

うん、シンさんって人ね。
いい加減二人とも名前覚えてよ!

カレン

会ったことも聞いたこともないからなかなか覚えられないよ!

ルイ

俺は、覚える必要なんてないと思うね。第一助けてくれたってだけでそれ以降何もないんだろ?
エマの考えすぎだろ

エマ

そうなのかなあ。

でも、10年間忘れたことのない人。 忘れられない言葉 また会うかもしれない いつ、会えるんだろう…

カレン

昨日ね!美味しそうなケーキ屋さん見つけたの!3人で行こうよ!

ルイ

また甘いもんかよ!たまにはラーメンとかいこーせ。

カレン

なら、あんた一人で行ってこれば?私はエマと行くからー

ルイ

…っち!
わかったよ!行けばいいんだろ!

カレン

決まり!ねっ!エマ!
…おーい。エマー?聞いてるー?

エマ

カレン、ルイ、あれ見て。

私はある場所を指差した。 そこには木に風船か引っ掛かって取れなくなって泣いている少女がいた

カレン

あらら、取れなくなっちゃったのかな。

ルイ

さすがに俺の背でも届かないぞ。

エマ

何とかしてあげられないかな。

カレン

よし!ここは私に任せて!

そういうとカレンは 意識を集中させた。 すると

エマ

あっ!

いつの間にかカレンの手元には 風船が カレンは 自分以外の物体を 瞬間移動させることができる いわゆるテレポーター みたいなもの。

カレン

はい、これ。もう離しちゃダメだよ?

女の子

うん!ありがとう!お姉ちゃん!

カレン

ばいばーい!

女の子はお礼を行って走って どこかに行ってしまった。

エマ

すごいね、カレン。

カレン

そんなことないよ!
これくらいソーラなら…

ルイ

おいっ!カレン!

ルイが話を遮る

カレン

…あっ。ごめん。エマ。
そういうつもりじゃなくて…

エマ

全然!大丈夫!
あー、私もいつか魔法が使えたらなー!

私は16歳になった今でも 魔法が開花していない。

正直、辛い。 みんなが授業や私生活で何気なく 使っている魔法も 私にはない

ルイ

…お前ら!
ケーキ食いにいくんだろ!
早く行くぞ!
今日は俺が奢ってやるから元気出せよ、エマ!

カレン

やったぁ!奢りだって!
サイコー!

ルイ

お前は自分で払え!

カレン

ええー、けちー!

エマ

ルイ、ありがとう

私達はケーキ屋さんへ向かった

じーっ。

視線を感じる。 その正体は…

エマ

か、カレン?
さっきからそんなに見られると
食べにくいよ…。

カレン

いや、エマのさ瞳って中学の時もっとこう、んー。
白いというか、薄い色だった気がする。

エマ

そ、そう?

ルイ

んー。

そう言いながらルイも 私の瞳をじっと見つめる

か、顔が近いっ!

ルイ

…確かに。
俺は高校からしか知らねぇけど
入学式の時より濃くなってる気がする。

エマ

そうなのかな?
あんまり気にしたことないや…
そ、そんな事いいから!早く食べよ!ほら!美味しそう!

私は二人の顔が近くて 照れ臭くなり話題をケーキへと 向けた

カレン

そうだね!美味しそう!

ルイ

カレンは将来デブだな。

くっくっと笑いながらルイが言った こんな幸せな毎日がずっと 続くと良いのに

その日、一人だけ顔を 赤くしていたのを 私は知らなかった

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