涼介
は?お前何言ってんの?
春美
何言ってんのって、悪いのは涼介じゃない!
涼介
なんで俺のせいになんだよ!
旅行からの帰り道、山の峠にさしかかったところで、涼介たちは喧嘩していた
原因は、涼介が宿先に同僚などへのお土産を忘れたこと。
涼介
もういい、お前と一緒にいたら頭がおかしくなる
春美
こっちの台詞よ!
今すぐ車とめて。
歩いて帰るから。
今すぐ車とめて。
歩いて帰るから。
涼介
そうだね、降りてくれるとありがたいな。
春美は本当に降りて、姿も見えないところまで来た。
涼介
(冷静になれば、全部俺が悪いんじゃないか、何やってんだよ俺。)
涼介
(こんな真夜中に女の子をおろすなんて、…。)
涼介
(戻ればまだいるかな?)
そう思い涼介は山の峠に戻っていくと、春美はいた。
涼介
春美!
涼介
ごめん、俺が悪かったよ。こんな真夜中に女の子を一人にさせるなんて…
春美
涼介!
私もごめん、強く言い過ぎた。
ほんとはすごく怖かった笑
私もごめん、強く言い過ぎた。
ほんとはすごく怖かった笑
涼介
なんだよ、
涼介
でも、よかった
喧嘩も終わって、山を降りていく途中、白い服を着た女性らしき姿が山の中に見えた。
その女性は、この世のものとは思えないオーラを出しており、こちらに向かって、手の甲を向けて手を降ってきていた。
春美
ねぇ、涼介
春美
あそこに、女の人がいるよ
春美
山降りたいんじゃないかな?
春美
乗せていってあげようよ
涼介
だめだ、春美、
涼介
ばあちゃんから聞いた話なんだけど、
涼介
普通の人と逆のことをするものは、この世のものじゃないらしい。
春美
そうなの?!すごーい!
知らなかった!
知らなかった!
初めて知ったことに興奮していた春美は、
手の甲を合わせて拍手(普通のものと逆)をしていた。