TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

痛いのはもう嫌だ

gkty. gktu

ガク

刀也

3

2

1

ガク

刀也 〜 ?

刀也

はい っ

ガク

今度は 、新しい刀也のお洋服
買いに行こっか ?

がっくんが明るく提案すると 刀也はふと、 不安そうな顔をした

刀也

…… おそと … こわい っ、

小さな声で、 体をぎゅっと縮める

きっと "外=怖い場所" って 教え込まれてきたんだな……

まだ、親の洗脳の影が 時折刀也を縛る

がっくんは、そんな刀也にそっと寄り添う

ガク

大丈夫 俺が一緒に居るからね、
怖かったら ずーっと手繋ご ?

ガク

いつでも助けるからね

刀也

… っ 、

16歳なはずなのに、 中学生くらいの 小さなゞ手を

ぎゅっと優しく包み込む

ガク

な、 ? 絶対怖い思いなんか
させないから。一緒に行こう ?

ガク

刀也の可愛い服 一緒に選ぼうよ !

がっくんの優しい笑顔で 刀也はおそるゞ 、 でも少し勇気を振り絞って

刀也

じゃあ、 とうや…いけるかも

と小さな声で呟いた

手をぎゅっと握りしめたまま 二人で玄関を出た。

刀也の目には見慣れない街の景色が広がって 最初は戸惑っていたけれど

"隣にがっくんが居る" あたたかさが少しずつ 怖さを 溶かしてくれる

ショッピングモールに行く道で がっくんは何度も

ガク

大丈夫だよ

と優しく語りかけて、 刀也も何度も頷きながら

刀也

がっくんといっしょなら おそと

刀也

ちょっとだけ、 すきかもしれない……

そんな言葉を 少し照れたように呟く

ガク

ひひ っ、 良かった 。

ガク

刀也とお出かけ出来て
俺 幸せ者だな 笑

刀也

ぼくも、 がっくんと
おでかけして うれしい …!

なんて、 幸せな会話のキャッチボールをする

ショッピングモールに着くと、 最初は緊張していた刀也も、 お店に並ぶ色とりどりの服に目を輝かせはじめた

がっくんと一緒に色んなお店を見てまわって

刀也

これ、 いいね っ

ガク

確かに 、刀也に似合うね!

刀也

こっちも かわいい っ

ガク

刀也、可愛いじゃんっ!

刀也

これは どぉ ?

ガク

それも 超可愛いぞ?

って楽しそうな声を上げる

刀也

これきてみたい 、!

そう言って、がっくんが進めたシャツや 自分で選んだパーカー、柔らかいニットなど

いくつも抱えた刀也

がっくんはその様子に 、 にこにこと目を細めて付き合う。

お会計の時、 刀也は初めての店員さんに目をまんまるくして立ち尽くす。

どうしていいのか分からずに 「?」と、がっくんに助けを求めるような表情を向ける

がっくんは優しく

ガク

刀也、そのお洋服
店員さんに渡してごらん?

と、そっと声を掛けた

刀也はちょっとドキドキしながらも 抱えた商品を店員さんに

刀也

これわたすね っ!

って元気に言う

店員さんもにっこり笑って

店員さん

はーい お預かりしますね !

と優しい声。

ピッピッ と1つずつ 丁寧にスキャンされていく商品。

刀也は興味津々で その手元の動きに さらに目をキラキラさせる

がっくんが財布からお金を出して 支払いを済ませると

店員さんが笑顔で

店員さん

ありがとうございました!

と言いながら、買った服を 綺麗な紙袋に入れて、刀也に差し出した

刀也はまた 「?」みたいな顔で 紙袋をしばらく見詰める。

がっくんが

ガク

刀也の服だよ 、もらってごらん?

と促す

刀也は ぱあっと顔を明るくして

刀也

ありがとう !

と素直にお礼を言い しっかり紙袋を受け取った。

刀也は新しい紙袋をぎゅっと 大事そうに抱えながら、モールの中を歩く。

その途中、天井から吊るされた キラキラ光る看板に気づいて立ち止まる。

刀也

ね、 あれ なに ?

指をさした先には、沢山のネオンや 明るい音楽が溢れるゲームセンターの入口。

がっくんはその様子を見て、

ガク

あれは ゲームセンターっすね !

と笑顔で答える

ガク

行ってみる?

と誘うと、

刀也は

刀也

げーむせんたー ? いきたいな っ

と目を輝かせて、 がっくんの手をぎゅっと握った。

がっくんも、

ガク

じゃあ行こっか 〜!

と応えて 二人でゲームセンターへ入る

中には更に派手できらめく光と 楽しげな音で溢れている。

暗い部屋で過ごした日々しか知らなかった 刀也にとって、ここはまるで異世界のようだった。

目を丸くして天井まで見上げたり 周りを興味津々で眺めたり

全てが新鮮で、楽しくてたまらない

そんな刀也が、ふいに

刀也

あれ 、!

と指さしたのは、 大きなぬいぐるみの入ったUFOキャッチャー。

ガク

あれ ほしいの?

とがっくんが尋ねると、

刀也は

刀也

うん 、 あれ、 かわいい……

と、ほんのり頬を赤くして答える

がっくんは 優しく手を取りながら、 その台まで刀也を連れていく。

ガク

んじゃ、 やってみよ 刀也!

刀也

う、うん っ !

刀也

これ… どうすればいいの っ?

困った顔で見上げてくる 刀也はとても可愛らしい。

がっくんは微笑んでから

ガク

ここにお金を入れて、レバーで
このアームを動かして操作できるの。

ガク

出来るかな?

刀也は教えられた通りに

刀也

おかね、 ここ…。

ってお金を入れてみる。

でも、レバーというものは初めてで、 どこをどう触れればいいか分からずに

不思議そうに

刀也

んー…?

と首をかしげる。

するとがっくんが、

ガク

ひひっ、刀也。
一緒にやろっか?

と言って、刀也の小さな手を 自分の大きな手でそっと包み込む。

刀也

いっしょ、するっ

って刀也も嬉しそう。

ガク

よし、 これ持って
ゆっくり動かしてみて?

刀也

んっ。 これが ればー?

ガク

そう! 正解っすよ刀也偉い!

刀也

えへへっ、

がっくんと一緒にレバーを動かして、 UFOキャッチャーのアームが動く度に

刀也の表情もどんどん明るく、 楽しそうに変わっていった。

ガク

ここで止めて、 ボタン押してみよ!

ってがっくんがいうと、

刀也は

刀也

ぼたん、 ぽちっ?

って言って、ボタンを押す。

刀也

これ、うごいた !
これ とってくれるの?

って ぬいぐるみを持ち上げるアームに 刀也は 興味を惹かれる

がっくんは、

ガク

これ、取ってくれるかな?

ってにこにこ

刀也

ぇぁっ、 おちちゃった

刀也

がっく、 これもうとれない?

って涙目でいうから、

がっくんが

ガク

んー? 俺が取ってあげるよ !
刀也が喜ぶならなんでもする!

って甘やかす。

刀也は

刀也

がっくん、がんばれっ!

って元気になって、応援する。

がっくんは、慣れた手つきでレバーを動かし、

ガク

ここかな〜、?

とタイミングを見計らってボタンを押す。

と、 大きなぬいぐるみがアームに引っかかって、 そのまま出口に落ちた。

刀也

ぇ、! え ! ここ、はいったよ ?

ガク

お、! やった !

がっくんが にっこり笑いながら ぬいぐるみを取り出して 刀也に手渡す。

刀也は目をまんまるに見開いて キラキラと輝かせ、

刀也

すごい! すごい!

と嬉しそうに ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめた。

新しい服の入った紙袋もぬいぐるみも、 どちらも大切そうに腕の中に収めて

まるで宝物のよう。

初めてのぬいぐるみは ふかふかで、 柔らかくて、とても優しい手触りだった。

でも、名前が分からなくて、

刀也

これ、これ… すき ……

と何度もがっくんに見せていた。

がっくんは 楽しげに

ガク

これはぬいぐるみっていうんだぞ 〜?
刀也は、ぬいぐるみが好きなんだなっ?

と、優しく笑う。

刀也は 、一瞬はっとした顔をした後に

刀也

とうや、 ぬいぐるみ すき!

と、ふにゃっと とびきりの笑顔を見せて、 ぬいぐるみをもっとぎゅっと強く抱きしめた。

その 心から無垢で幸せそうな顔を見て、 がっくんは思わず胸がいっぱいになる。

この子を助けて本当に良かった__ そう思った瞬間、ほんの少し瞳に涙が滲んでいた。

でもすぐに微笑んで そっと涙を隠す。

ガク

刀也、次はもっと色々遊んでみような?

刀也

うんっ!

優しくそう言いながら、 2人は新しい思い出をまたひとつ胸に刻んで

キラキラしたゲームセンターを歩いていくのだった。

︎💕︎、💬 本当に頑張れますっ!

next ▷▶▷ ♡ 1000 ⤴︎

loading

この作品はいかがでしたか?

1,474

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚