キュッキュッキュッ
グラスを拭いて置く
お客さんが居なくなったお店で1人グラスを拭く音だけが鳴り響いていた
ハル
……ふぅ…
ハル
おわった…
椅子に座り少しボーッとしていると少しだけ寝落ちしていた
気づいたら満開の桜の下で1人立っていた
ハル
ここは…
ユメ
ハル!
ハル
ユメ…
ギュッと腕を組んで嬉しそうに微笑むユメ
ハル
………
ユメ
どうしたの…?
ハル
会いたかった…
ギュッと抱きしめて肩に顔を埋めた
ユメ
はははっ!どうしたの!
ユメ
も〜…
ユメ
甘えん坊なんだから
ハル
………
ハル
ユメ…っ…
ユメ
でもね、ハル
ハル
……?
ユメ
そろそろお別れしなきゃ
ハル
え?
ユメ
ずっと私の事引きずってちゃダメよ
そっと頬に手を添えられ笑顔で微笑む
ハル
いやだ…
ハル
待って
ハル
ユメ
ハル
まっ…
リオ
ハルくん…?
リオ
ハルくん!
肩を揺すられて目を開ける
ハル
………
ハル
リオさん…
リオ
全然帰ってこないから心配になってきたら…
リオ
大丈夫…?
ハル
…?はい…
リオ
……
目元にハンカチを押し当てられ初めてそこで自分が涙を流していた事に気づいた
ハル
……
リオ
何か…嫌なことでもあった…?
ハル
……ううん
ハル
……むしろ
ハル
幸せでした