" 本 当 の 名 前 "

戦闘後

炭治郎達とはぐれてしまった時の帰り道

伊之助と二人きりの山道は、いつもより静かで

妙に息が詰まる

ため息をついた私の横で、

伊之助は木の枝を折りながら笑っていた

伊之助にとって名前なんて

どうでもいいものだと、私の中では思っていた

ある日の任務

私は伊之助と2人。

鬼が2体も現れる、とても危険な任務だった

伊之助が前を引き受け、私が後方を守る。

一体の鬼は殺ったはずだった_______ 。

殺ったはずの鬼はまだ息をしていて

背後から私を襲った

やばい、殺される

聞き間違え??

私が耳にしたのは私の名前を呼ぶ伊之助の声だった

次の瞬間には、鬼の腕が切り落とされていて

伊之助が庇うように私の前に立っていた

伊之助はちゃんと私の名前を覚えていた

その事が知れて胸がキュッとなる

伊之助は、その事があってから

不意に名前を呼んでくれるようになった

何気ないその声に、私の胸は毎回

大きく跳ねてしまう

伊之助が初めて呼んでくれた

"本当の名前"

それは私の中で何よりも嬉しかった

私の中ではきっと一生物の宝物になる

初めての鬼滅‼️めちゃ短くなってしまった やっぱり読切苦手。