月世界の花嫁

会場に戻ると3人は歓声に包まれた

闇

太陽系に住む''光の一族''と相対する者

そんなことを話していると

虹色に輝く蝶が舞い降りて

ゆあんの肩に止まった

ファーストダンス

主な2つの行事のうちの1つ

守護者は次期クイーンと ダンスを踊る必要があり

これは仲を深めるためとされている

すげーよ

ゆあんは運も味方にするんだな

あの2人は俺から見てもお似合いだ

姫様の青い瞳とゆあんの赤い瞳

原色だからか強く印象に残る

ゆあんは元々フレンドリーな性格で

誰にでも優しいから

きっと姫様もお気に召すだろう

•*¨*•.¸¸♬︎

ダンスの曲が流れ始めた

姫様が回る度にきらきらして見える

ティアラのせいか

ドレスのせいか...

それとも

俺が姫様を好きだからか──

たった1人

姫様だけは命をかけて守りたいと思った

つまらない人生を変えてくれた救世主

姫様は俺たちと同じかもしれない

好意を伝えてくる者たちは皆

利益しか考えていないんじゃないかと

全ての人を疑ってしまう

でも俺は...

その時ちょうどダンスが終わった

ダンスの誘いに向かうと

姫様は窓の外の星を眺めていた

そう言った姫様の顔は少し赤かった

ゆあんが何を言ったのか分からないが

今、姫様はゆあんのことを考えている

そう思うと苛立った

ﾄﾞﾝｯ

•*¨*•.¸¸♬︎

ﾌﾜｯ

今までの人生も

あなたの為と思うなら

心が救われるような気がした──