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立川

おーい

立川

おーいって

立川

おーい!

本田

うわ!

立川

ちょっと、ボーッとしながら階段歩かないでよ、危ないだろ、

立川

昨日の試合の件で落ち込むのはいいけどそんな死んだ目で歩かないでくれよ、怖い…

本田

あ?昨日の試合…?

立川

相手の妨害プレーで仲間が怪我を負った時にもみが相手の事を殴った件だよ…全く二重人格みたいに人が変わるんだから…

本田

(試合には出てたけどそんな凶悪なこと…)

本田

(本当に覚えてないぞ…)

本田

ご、ごめん…

立川

謝るんだったら相手に謝ってくれよ…

本田

なっなんで…?

立川

はぁ?本当に言ってる?だからそれで相手の鼻が…

本田

あー!思い出したわ、うん思い出した…!

立川

でもあの試合でもみも相手の妨害プレーで怪我した時は僕も流石にカチンときたなぁ…君のはやりすぎだけど

本田

はぁは…ごめん…

俺は小さい頃からよく記憶が飛ぶ

なんちゃら診断とか言う診断で(あなたはよく物忘れをしますね?しかしそれはあなたに芸術的センスがあるせいで物事に集中しすぎて…だから物忘れをするのです)とかいう診断を真に受けることで何とか自我を保ちみんなと同じように生きてきた

立川

っで中学生活ももう2ヶ月だけどそっちはどう?

本田

俺か…?うーんまだ慣れねぇな笑お前は?

立川

ん?俺はねーまぁまぁいい感じよ

本田

そうかぁいいなーりつは好かれやすいもんな

立川

まぁね笑それじゃあまた部活で

本田

うん、じゃあ

そしてまた、記憶が飛んだ

信長

さぁ…茶を飲んだところで本題に入ろう…それでモミ、どうやってこの中に入った?

本田

(え、ここどこ……ッ!!なんであの殺人鬼のおじさんが目の前にいる!?どういう状況だ!?刺激しないようにここから出なければ…)

本田

あ、あのぉ…

信長

??

本田

ここって一体何処でしょうか…

信長

プッ

本田

ん…?

信長

グハハハハ笑!

本田

ビクッ

信長

お前は本当に面白いな笑!こっちがどうやって入ったか聞いておるのにここは何処かとは笑ヒーヒッヒッこっ笑これは傑作じゃ笑

本田

(だから何が面白いだよこのおじさん…ツボ浅すぎん…?)

信長

よいよい、教えてやろう…

信長

ここはわしの拠点安土桃山城の中でわしの部屋だ…そして天正7年にやっと完成したこの城…実はな?聞いて驚くなよ…?なんと…

本田

なんだってぇ!!???!!

信長

おいおい…まだわしは何も言っていな…

俺は薄々感じていたことを証明されその場から立ち上がる

本田

今って何年ですか…!

信長

今は1581年、天正9年だが…それが…

本田

あっあの…!外見てもいいですか…!

信長

…?別に良いが…そこの戸を開けたら見られるぞ

本田

すみません!

俺は戸を開いた…日光が一斉に俺を襲う

手をサンバイザーの形にして外を覗き込み…

まるでさっき1+1=2を証明されたばかりなのに2=は1+1しかないと言われた気分…

本田

城下町だ…

本田

そんな、ありえない…

そうだ、ありえない、2=は1+1だけな訳が無い…100-98だって-2×-1だってあるはずだ…

それを1+1だけとは…数学に対する、いや俺に対する冒涜だ…そう呼ばずにはいられない

信長

ありえないほど賑やかだろ…

じゃあ俺の目の前にいるこの人は…

信長

あの商売人を見ろ、一生懸命やっておる、しかもあの子供、カザグルマなんか回して、それだけで周りの大人達も暖かそうだ…楽市楽座を行って正解だったな…

この城で起こったこと全部振り返ると辻褄があってしまう…この男は間違いなく…

信長

わしは人々が苦を感じずに過ごす便利な世を作りたい

本田

ッ!

立川

(便利な奴を創り出せるような仕事に就きたい)

本田

本田

本田

か、叶いますよきっと…

信長

そんなことより何故お前はそんな面白い頭をしておる

本田

はい…?

信長

なんだ…自分の顔見たことないのか?ほれ、この鏡でよく見るといい

本田

(ッ!?なんだこれ何も無いぞ!?前髪だけ何も無い…??くそ…あの東影とか言う奴…許さん…これじゃあまるで「クレ○ップのCMのエキストラで来ました!」と言っても違和感ないレベルだぞ!?)

信長

だいぶ動揺しておるなぁ笑

信長

いや、話を戻すがそんなことよりこの安土桃山城…なんと…

本田

(昨日だ…この事件が起きたのは俺が記憶を失って約2時間程度、そしてこの事件が起こって8時間後…そうすると今はだいたい11時くらいか?しかしなんでスマホは使えるんだか…)

信長

それで〜…で…そんでもって〜

信長様が俺の耳に語りかけるが、俺はスマホに夢中なばかりに相槌をして軽く受け流す

あとから分かったことだが何故だか信長様は自慢話をする時、目を瞑り顎を15°ほど上に向けるから面白い

本田

(って言うかこの工場俺のマンションからそんな離れてねぇぞ?)

信長

っと言うことだ!凄いだろ!?この城は!

本田

ッビク

本田

すっ凄すぎます!

信長

ほぉ…気に入ったぞ…

本田

はい?何にですか…?

信長

お前にだモミ、この城のことをまともに聞いてくれたのはお前が初めてだ…

本田

そっそうですか…(やべぇ全く聞いてねぇ…)

信長

お前にどうやってこの中に入ったか聞いてからこの城の中で衣食住を許可しようと思っていたがもうどうでもいい…この話を聞いてくれたからな

本田

と言いますと…?

信長

お前、自分の寝るとこ、食うところは何処にある?

本田

どこにもないです…

信長

だからわしはお前を最初からここに住ませると決めていた

本田

えっ…なっ何でですか…

信長

んん?だからわしの話を聞いてくれたからだよ

本田

(うわぁ…なんにも聞いてなかったけど大丈夫なんかこれ…バレたら絶対やばいぞ…)

本田

いやいや…全然大丈夫ですよ!こんなお城に泊めていただけるのはありがたいんですが…

信長

いやいや…よいのだ…お前は俺のお気に入りだからな遠慮しなくて

本田

いやいや、こんな俺の耳なんて聞いてないも同然!(聞いてない)だから大丈夫…

信長

お前…わしの言うことが聞けんのか…?

本田

(怖ぇ…!なんだあれ…どう見ても殺人鬼のおじさんだ…あれは董狐之筆、十中八九、正真正銘の織田信長だ…)

俺は嘘がバレるのが怖く更に嘘をついたが信長様が怖すぎるため病む負えず用意してくれた部屋に入った

そしてこれはあの件から日が沈み夜の8時になる頃の俺の様子だ

本田

(俺一体どうなっちゃうんだよ…)

本田

(って言うか戦国時代にもベットってあったのか…やっぱり信長様の事だから最新の物はすぐ取り入れたくなるのかな…)

本田

(明日もなんかするとか言ってたから早く寝なければ…)

本田

(あっ…熱愛の件の人がMCの番組だ…この番組どうなるんだろ…)

本田

って言うか本能寺っ………ってッ!?

信長

(わしは人々が苦を感じずに過ごす便利な世を作りたい)

人は自分や身近な人の結末を知ってしまうとどうなるのだろう

つまらなくなる…?怖くなる…?恐ろしくなる…?怒る…?

答えは全部だ…俺はこの瞬間絶望を覚えた、僅かに差し掛かった光がこれからもっと強く光ろうとしたはずなのに…パタッと扉を閉められたような…りつと同じ志を持った人間も同じようにいなくなることに…

本田

信長様の夢は叶わない…

信長に会いに行く

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ユーザー

読んでくださっている方へ、1話1話が長いのに読んでくださってありがとうございます。これからもちゃんといい結末を迎えれるよう頑張りたいと思います

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