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どうしてこうなったか振り返って みようと思う。

1年生の時。あの時を一言で表すとするならば、

「絶望」

だ。いきなり重いが、あの時は絶対 にそうだったのだ。

当然ながら、この学院に通う奴 はみんなイケメンだ。

おそらく小学生で、そして中学でも トップクラスにモテてきた奴が

この学院に集まっている。

顔面偏差値がおそろしく高いこの学院では、

顔はともかくダンスも歌も大して 得意でもなければ

経験さえしたことのない俺は底の底へ

埋もれてしまった。

そんなこんなで、1年生の時は極力

目立つことのなく過ごした。

気づけば大衆の1人である王道 の俺が誕生していた。

2年生でもモブとして過ごして いくんだろうな…

そう思っていた。しかしッ!!!

2年生へと進級し、2ーBの一員となった俺。

当然ながら、新しいクラスにも 目立つ奴はいた。

俺とは反対のキラキラアイドルの奴らだ。

一言で言えば陽キャだ。

しかしそんなことは俺の学院生活 には関係なかった。

漫画やアニメの世界では、モブは最後 までモブとして終わっていく。

俺もそのモブの内の1人だと 思っていたからだ。

ある日、声をかけられた。

これ、あなたのかしらァ?

美風 イヅキ

う、あ、えっと、そうです…

普段通り過ごしていた俺に突然 話しかけてきたのは、

クラスメイトの鳴上嵐くん。

彼はキラキラアイドルで、俺からしたら

天の上の人だ。彼は俺のいつの間に 落としたであろうハンカチを 拾ってくれたらしい。

美風 イヅキ

ありがとうございます、鳴上くん。

うふふ、いいのよ〜。アタシのことは
お姉ちゃんって呼んでねェ♡

美風 イヅキ

お、お姉ちゃん…?

あら、あなたすっごく綺麗な顔
してるわね!名前!

名前教えてちょうだい!

鳴上くんは俺の顔をガシッと掴み、 名前を教えろと言う。痛い痛い。 あと急なマシンガントーク怖い。

っていうか名前覚えられて いなかったんだな。まあ、

新しいクラスになって間もないし 仕方ないか。ちょっとだけ寂しい気も しなくもない。

美風 イヅキ

美風イヅキっていいます

イヅキちゃんね!敬語なんて堅苦
しいから、お互いタメ口で話しま
しょ!

美風 イヅキ

わ、わかった…

こうして嵐と俺はお互いを認知しあった。

思えばここからだったのかもしれない。

…俺の波乱な学院生活の始まりは。

モブアイドル…のはずなのにどうしてこうなった?

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