それから涼が死ぬのは あっという間だった
帰った時には涼が死んだ事を知らされて 悲しむ暇もなく涼の任務が回ってきた
後輩らに とっては地獄の苦しみだろう
だから今回は涼が死んだ後の後輩の 様子を見せるよ
夏油
夏油
あれから私は泣き出して
未来の医学を恨むよ
君は奴は彼は他人
価値観を滑らせていく
どれから私は吐き出して
夏油
君は奴は彼は他人は
善人の仮面を被る
貴方を永遠に呪う
先輩の死は呆気なかった
私は涙さえ流れず ただ夜風に あたっていた
何となく先輩が吸っていた タバコを吸ってみた
先輩の匂いがして夜風の冷たさは 先輩の体温を感じさせる
ふと先輩に言われた事を思い出した
硝子
先輩に とってはハッピーエンド だったのかもしれない
狂った世界から抜け出せたのだから
多分 一つだけ心残りが あるのならば
「誰かを愛せなかったこと」だと 私は思った
あ"ぁあ"あ"ぁあ"あ"ぁあ"ぁ
五条
どれだけ暴れても あの人は帰ってこない
もう会えないんだと現実を 押し付けてくる
苦しい
あの人の落ち着く匂いが
独特な体温が
恋しい
あんな人 直ぐに忘れてしまえば いいのに
何で最後に あんな手紙を残した?
あんたが生きている内に 知りたかったことを何で
死んだ後に知らなくちゃいけないんだ
日記なんて読まなければ良かった
自分が傷つく日記なんて、
○月✕日
今日は悟が綾斗に出会った 綾斗は後輩が好きだから悟のことを 気に入ったらしい。 傑と硝子も良い子だから紹介したい 歌姫も一緒に誘いたいけど多分断られるんだろうなぁ〜もう一度誘ってみる!
○月✕日
数回しか会ってない女の子に会った。 付き合ってると勘違いされているらしい 何故か修羅場のような雰囲気だった 女の子は怖い... 傑が偶然止めてくれたけど俺は 傑までもを泣かせてしまった どうしたらいいのだろう。分からない 後輩を泣かせすぎると歌姫達に 怒られそうだ、
○月✕日
休みもそろそろ終わるけど硝子と お酒を飲んで夜に沢山話をした 硝子は勘が鋭い。 硝子には長生きして欲しいから タバコは辞めて欲しい
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このページだけ破かれていた
破かれたページはゴミ箱に ぐちゃぐちゃになって捨ててあった
俺は大罪を犯した 罪人だ
そう紙の上には大きく書かれていた
そして微かに見える消えかけた文字を よく見ると
君 を 深 く 傷 つ どけ うて かし 許ま しう て俺 下を さ い
そう書いてあった
誰に対してかは分からない
でも遺言を聞いた時に涙を流せずには いられなかった
最後の先輩の言葉は、
「愛したかった」
ただ それだけだったから
それだけの言葉が俺達に とっては嬉しかった
先輩は それ程までに俺達を 思ってくれていたから
でも我儘を言っていいと言うならば
生きていて欲しかった
コメント
2件
今回も最高でした! 完結おめでとうございます