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【枢軸組】明日は何する？

第44話 - いつもどおりに

1,403

2025年10月16日

#カントリーヒューマンズ

#BL

#countryhumans

#カンヒュ

#りたはちくわ好き

#腐向け

りた～伝説のちくわ～

イタ王

か………買い物ぉ？

イタ王

つらそうな国を
外に連れ出すなんて、
どうかしてるんね

ナチス

それがだな…、

日帝

こほ、けほ

イタ王

あ、日帝ちゃん
紅茶おかわりするんね？

日帝

、、、「ちゃん」じゃない

目に♡を浮かべながらもイオにはしっかり睨みをきかせる日帝。

イタ王

―――――あれ？

イタ王

ちょっと、いつもの
日帝っぽい…？

ナチス

そこなんだ。

ナチス

空と海から聞いた
「荒療治」によれば―――

ナチス

「自然体で
自然回復する」？

空

そう！
いつもと変わらない
接し方でいいよ。

空

う～んと揶揄って
やるのがいいね。

空

むっつりどすけべ
堅物にゃんこー

空

ってね。

海

…なんでおれの方見る

空

事実だからじゃない？♡

ナチス

成程…大体わかった

海

まぁ…おれらの場合
気持ち次第で
どうとでもなるからな

海

ご先祖さまは
句を詠んで倦怠感を
紛らわしてたけど。

空

ね！
雅だよねぇ。

ナチス

病人扱いをしすぎない、
そもそも親切病のことを
考えさせなくするのが
「荒療治」だそうだ。

イタ王

へぇー…。

イタ王

ナチ、そんな薄着だと
かぜひくんねー♡

さすっ♡

ナチス

ひゃぅｯ!??///

ナチス

ッわ、脇腹はやめろ！！
着込む！着込むから！

はぁ…相も変わらず、

ナチがかわいい。

イタ王

日帝も！
置いてくんね！

日帝

う、、でも、これ、

日帝

あるきづらくて………

ナチス

......もッこもこ！！！

イタ王

わたしが着せました✨

ナチス

重そうじゃないか！！
何故セーターにパーカーに
ダウンジャケットなんて…

イタ王

だって、お熱の子を
外気に当てたら、
きっと辛いんね！

日帝

うん……あ、ったかい

イタ王

でしょでしょ。
むりしないでね。

日帝

ッ…………

ぎゅぅ……ｯ

イタ王

ど、どうしたの日帝

さす…、

さっきナチをさすった腕で、今度は心配を込めて日帝をさすると。

日帝

ッあ、あ…ぁ……ひゅｯ

日帝

ｯぅ、ごめ、ごめんなさい
きぃつかわせちゃって……

…そのくらいのことで申し訳なさを感じるとか、

イタ王

『…案外いちばん
繊細なんじゃない？』

日帝

、、、、！

それは日帝がイオに言ってくれた言葉。

イタ王

さ、行こっ！
ひがくれるんね！！

ナチス

うぉ、まて、
ひっぱるな……！

日帝

っっ………！

自然体なんて、大得意なんね。

イタ王

見て見てナチ日帝！！
『かすてら工房』なんね！

呼びかけると、隣のモコモコした物体から返事が返って来た。

日帝

ん、、、、そそるな

ナチス

いや待て待て。
貴様ら　ちゃんと
昼飯は食べたのだろうな？

日帝

た……たべた、けど

ナチス

そんな目したって
甘やかさないぞ。

イタ王

いーじゃん日帝
お熱なんだからさ！
……あっ

『そもそも親切病のことを考えさせなくする』荒療治。

突き放しても甘やかしても悪化するから、きをつけなきゃなんね....。

ナチス

…………だぁもう！
仕方の無い奴らめ。

ナチス

価格は…いくらだったかな

日帝

…………………！

日帝

ご、ごちそうに、
なります…っ！

イタ王

日帝おいしい？

日帝

ん………おいしい、、

ぴとっ。

ナチス

…発熱も、
やや治まったようだ

イタ王

眼の♡だって
消えたんね！

ナチス

涙液は効力が
弱いからな。
勝手なマネして悪かった

日帝

ぃ……いえ、

日帝

先輩がああ言って
くれなければ、
また面倒をかけて
いたと思うので。

日帝

洗脳万歳…ですね

・・・・・・・。

イタ王

危険思想なんね

ナチス

嗚呼。『洗脳万歳』は
もう手遅れかもしれん

日帝

えええ！？なんでぇ…！

イタ王

このあとどうするんね？

ナチス

んー…日用品と食材と、

日帝

あ、お、俺、

日帝

寝間着選びに行きたい、
です…………っ

控えめながらに主張してくれた！日帝も成長したんねぇ。

ナチス

じゃあそうするか。
ファッションに関しちゃ
イタ王のが詳しいだろう。

ナチス

イタ王、財布たのむ

イタ王

.......？！
イオに、さいふを!???

イタ王

前まで
『指一本触れさせん』
とか言って、
渡してくれなかったんね!??

ナチス

それはその…なんだ、

ナチス

……ちょっとは信用
しているからだ、…。

イタ王

ッッッナチぃ……！

ブティックがある階に移動中。

イタ王と先輩の後ろ姿を、エスカレーターの下から眺めている。

日帝

(………偉大だなあ、、)

なんだか背中が大きく見える。

それはその通りだ。俺はふたりにここ数日、たくさん助けられた。

……昔の俺らには強く豊かにならねばならない理由があった。

ひとえに、天皇陛下の御意であった。

だから俺ら三兄弟は、

休息を悪と信じ、

折檻は叱咤激励と信じ、

己を律してやってきた。

だけど最近は… ここ半年は、

心の帯をしめようとしても上手くしまらない。

はじめのうちは俺の努力が足りないからと力を振り絞ったが、

イタ王の弁当や先輩への連絡ですぐ緩んでしまう。

『休み』という言葉に焦りを覚えはじめ、それは身体に現れた。

日帝

………親切病に
罹るのなんて、
いつぶりだろうか

ひとにやさしくされること。

それは、己のたるみを認めることだとばかり、思ってきたから。

だから、罹るんだ。

だけどふたりの「やさしさ」は、決して「ぬるまゆ」じゃなく。