テラーノベル
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砂塵が舞う。
砕け散った時計塔の残骸が地面へ降り注ぐ。
白狐 颯
言葉が出ない。
今の一瞬で。
自分と風雅の差を嫌という程理解した。
巨大な時計塔。
あれを止めて。
砕いた。
それを当たり前みたいにやってのけた。
赫鞘 樹《赫災》
龍樹 琥珀《葬列》
二人の反応も落ち着いている。
つまり。
いつものことなのだ。
白狐 颯
いつもの事って何だよ。
心の中でツッコむ。
だが。
そんな余裕もすぐ消えた。
砂塵の向こう。
人影が立っている。
無傷。
時計塔が崩れたというのに。
何一つ変わっていない。
灰渕 博《静界》
紫苑 陸《虚路》
二人が当時に呟く。
緑龍 風雅《白夜》
紫苑 陸《虚路》
白狐 颯
龍樹 琥珀《葬列》
龍樹 琥珀《葬列》
白狐 颯
赫鞘 樹《赫災》
珍しく樹も同意した。
その時。
人影が腕を下ろす。
直後。
世界が歪んだ。
グニャリ。
白狐 颯
視界。
建物。
道路。
全部が一瞬だけ捻じ曲がる。
立っていられない。
吐き気が込み上げる。
灰渕 博《静界》
叫び声。
次の瞬間。
ビルが消えた。
白狐 颯
目の前の高層ビル。
それが。
跡形もなく消滅した。
爆発じゃない。
崩壊でもない。
消えた。
まるで最初から存在したかったみたいに。
赫鞘 樹《赫災》
龍樹 琥珀《葬列》
誰も近付かない。
近付けない。
何が起きたのか分からないから。
紫苑 陸《虚路》
緑龍 風雅《白夜》
紫苑 陸《虚路》
空間認識のスペシャリストである陸が。
そう言った。
つまり。
理解不能。
未知。
その領域だった。
その時。
颯の胸がざわつく。
白狐 颯
嫌な感覚。
胸の奥。
何かが反応している。
まるで。
目の前の存在を知っているような。
知らないはずなのに。
白狐 颯
龍樹 琥珀《葬列》
白狐 颯
説明できない。
ただ。
境界が。
ざわついていた。
身体そのものが反応している。
その瞬間。
人影がこちらを見る。
顔は見えない。
だが。
確実に。
颯を見た。
白狐 颯
寒気。
全身が凍る。
そして。
ゆっくり
人影が動いた。
一歩。
前へ。
ズンッ────
広場全体が揺れる。
二歩目。
ズンッ────
空間に亀裂が走る。
三歩目。
ズンッ────
空が割れたような音が響く。
赫鞘 樹《赫災》
灰渕 博《静界》
普通ではありえない。
歩いているだけ。
それだけ現実か軋んでいる。
そして。
風雅が前へ出る。
1歩だけ。
それだけで。
周囲の空気が変わる。
緑龍 風雅《白夜》
静かな声。
だが絶対だった。
人影が止まる。
広場に沈黙が落ちる。
そして。
その瞬間。
風雅の足元から。
白いノイズのようなものが広がった。
白狐 颯
始めて見る。
風雅の能力の兆候。
周囲の景色が僅かに揺らぐ。
地面。
空気。
重力。
全てが風雅中心に変質し始める。
龍樹 琥珀《葬列》
赫鞘 樹《赫災》
白狐 颯
赫鞘 樹《赫災》
樹は前を見たまま言った。
赫鞘 樹《赫災》
人影と風雅。
二つの異常が向かい合う。
そして────
戦いの幕が上がろうとしていた。
コメント
5件
あきらか今までの敵とは違うからjpさんの本気が垣間見えるんだな…… jpさんの本気がかっこよすぎます! 続きが楽しみすぎます! いつも応援しております!!!
やばいまじおもろいガチそれしか言えんぐらいえぐい
「存在座標が安定してない」って陸くんの台詞、めっちゃ頭に残りました……。一歩で空間が歪むとか空が割れるとか、もう怖すぎてゾクゾクしました。風雅さんの「これ以上は通さない」もかっこよすぎて震えたし、颯くんの身体が反応してる伏線っぽい感覚もすごく気になる……! 新人に「よく見とけ」って言う樹くんも渋くて好きです✨ 続きが待ち遠しい……!
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紅優
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紅優
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