利奈
はぁ~!!
利奈
やっと帰れる~!
国見英
ねー利奈
利奈
何~?
国見英
俺今日日直なんだけどさ、
国見英
日誌面倒臭いから手伝って
利奈
…え、なにそれ…
国見英
『一生のお願い』だって
利奈
いやいや一生って笑
利奈
これから何年生きてくつもり?笑
国見英
…ははっ笑
国見英
ま、とにかく手伝ってくれるよね?
利奈
はぁ…
利奈
駅前のパフェ奢りで
国見英
え~『絶対』無理
利奈
じゃあ無しでーす
国見英
じゃあ『来世』でいい?
利奈
いやさっきから何言ってんの??笑
国見英
とにかく手伝ってって話!!!!
利奈
あーはいはい分かった分かった
利奈
…よし、帰ろ
国見英
おっけー…
利奈
…え、英は?
国見英
あー…
国見英
俺はこれ先生に出してくるから
利奈
分かった!
利奈
じゃ!またね!
国見英
…うん、『じゃあね。』
家に帰り、ポストを確認すると 一件の手紙が入っていた──
利奈
手紙…?
利奈
誰からだろう…
自分宛てに手紙が来るなんて 数年振りだから、少し嬉しかった…
そう思いながら、 封筒を片手に手紙を読む─
利奈へ 人に手紙送るとか初めてかも笑 …その相手が利奈で良かったけど笑 …言ってなかったけど、俺、 持病持っててさ。 結構重い病気なんだ…… それが利奈にとってどうかは分かんないけど… 俺の病気が何かは言えないけど、 心臓と関係してて… そ、今日は俺の余命日。 つまり、俺今日までしか生きられないってわけ笑 いや~、なんか真に受けられないよね。 実感が持てないって言うか… …今日まで、利奈と一緒に居られて 良かった。 めっちゃ楽しかったよ。 これからはもう俺から迷惑かけられる事は無いと思うから… 真っ当に生きろよ笑 それじゃー、天国で気長に待ってるわ。笑 ─国見英より
利奈
…え、
利奈
英…、?
真に受けられないのはこっちだよ…
何で、何でそんな急に…
利奈
なんっで…
利奈
なんで…??
利奈
そんなこと…聞いてなかったしっ…!!
利奈
…私、英の事大好きとか言ってたのに…
利奈
英の何にも分かってなかったなっ…、笑
『利奈が死にたいって思った日は 誰かが生きたかった日なんだよ』
──もしかして、それは…
end