大丈夫ですか__
ゆあんくん声聞こえる__?
この声が聞こえたら手握ってねー__
蛙野先生…!バイダル低下してます!
パッと目を開けた。 視界は真っ白な天井。
いつの間にか眠っていたようだ。
窓から差し込む朝日が目にはとても厳しかった。
ただただ昨日ゆあんくんが言った言葉が僕の胸を ギュッと締め付けた。
哀しくないのに。 嫌じゃないのに。 嬉しいのに。
溢れそうになる涙を堪えて、ゆあんくんの病室を向かう準備をする。
扉を開け病室全体を見渡した。
誰も居ない。 点滴や機械、いつもなら有るはずのベッドも無かった。
小さなムスカリの花と薬だけが置いてあった。
ムスカリの花弁がひらひらと落ちて 同時に涙が頬をツーっと伝った。
怖かった。昨日寝ている時の記憶。 慌ただしい声、 『ゆあんくん』と言っていた先生の声。
フッと目を開けた。
あれからどれ程経ったのだろう。 目の前にはベッドがあってゆあんくんが眠っていた。
周りには機械が沢山あってゆあんくんには何本もの管が通っていた。
そして、ゆあんくんの小脇辺りに頭を置いて眠る女性。
鮮やかなピンク髪。のあさんだ。
赤城 乃愛
赤城 乃愛
突然のあさんが顔を上げた。 眩しいのか片目を瞑って挨拶を入れてきた。
蒼田 直輝
のあさんの目の下には大きなクマができていた。
直ぐに沈黙が流れて気まずい。
それが嫌で僕が口を開けようとした時 のあさんが口を開いた。
赤城 乃愛
自分を落ち着かせる為なのかのあさんはゆあんくんを見つめながら微笑んでいた。 でも、涙を流して目が笑っていなかった。
赤城 乃愛
そう、力無く語るのあさんの手にはゆあんくんの真っ白な手が握られていた、
蒼田 直輝
赤城 乃愛
蒼田 直輝
赤城 乃愛
のあさんはクスッと笑ってそういった。
赤城 乃愛
一呼吸置いてのあさんが質問してきた。
蒼田 直輝
蒼田 直輝
あえて"最後まで"のワードを出さなかった。
のあさんの為にも、僕の為にも
でも決めたことだから
最後の日までよろしくね___
♡120 NEXT……
コメント
31件
ゆあんくーん目をあけろーーーーー
まじ好きすぎるんだがッッッッ!!書き方が天才的すぎる、小説家かなんかでしょ!!(?) 続き楽しみにしてる!!!!