なおきり
分かっていたんだ。
初めてあった日、胸が強くいたんだから。
僕の、初めて一目惚れした初恋だった。
目が合った時、驚いたような表情をした彼女。
触れてみたい、話してみたいと思った。
叶うかな…と思いつつ、行動に写せなかった。
蓮也
翔
なおきり
翔
なおきり
蓮也
なおきり
行きたい高校がある。
バスケが続けたかったんだ。
どこに行っても遠くなってしまうし、蓮也も翔も普通のところに行くらしくてどうしても1人になってしまう。
それは仕方ないこと。
どうせ別れてしまうものだと知っていた。
そんな事を思ってる間に、不意に現れた初恋。
どこにでもいいから進学出来ればいいやって思っていた僕の心は大きく乱された。
どうしたらいいか分からなくてずっと考えているといつの間にか結構暗くなってしまった。
親が寝静まった頃に、そっと家から出た。
これだけ暗くなってしまえば、流石に誰もいない。
たまに電柱のライトの下を通るサラリ-マンを見るくらいで、子供は僕しかいなかった。
なおきり
バスケットゴ-ル下に置かれていた丸いもの。
翔が忘れていったのかなと思いつつ、そのバスケットボ-ルを取った。
それは、翔のではなくて、随分と汚れた子供用の軽いボ-ルだった。
なおきり
懐かしい記憶が蘇ってくる。
みんなで楽しくバスケして、怪我や失敗しては慰めあってた頃。
こんな小さな子供用のを使って遊んでいたことを。
大切な人が2人できた。 初恋が出来た。
僕の心は乱されてばかりだと、落ち着こうとしてブランコに腰掛けた。
もし、またあの女の子に会えたら、僕はなんて言うだろうか。
勝手に恋して、好きだって言ったら気持ち悪がられて逃げられるだろうか。
そんなことを考えていても、彼女の顔が横切ってくる。
『君は…何物なの…?』
小さな足音がこっちに近寄ってくることに気づいた。
該当に照らされた正体は──
あの女の子だった。
なおきり
なおきり
シオン
オドオドとしながら答えてくれた。
その後、少しだけお話することになった。
家を飛び出してきた理由、僕がここにいる理由、進路についての相談。
どの答えにも、意外な言葉が帰ってきた。
そして、ほとんど最後に言われたことは
シオン
正直、忘れたくない。
夜に出逢えたことも、見える横顔も、声も全部。
でも、
なおきり
シオン
本当は、彼女にも忘れて欲しくなんてなかった。
もう、僕の口は止まらなかった。
なおきり
『ごめんね…』
なおきり
逃げたんだ。そこから僕は。
彼女の頭を撫でてから、僕は全力で走った。
もう、後には戻れなかった。
主
主
なおきり
主
主
主
主
コメント
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なお兄ってバカなイメージがあった…←悪口じゃないよ!