プロローグ
宙
お母さん…
母
はぁ…なに?
宙
こ、今月の学費が足りなくて…
母
いつも言ってるでしょ
自分の金は自分で働いて出せって
自分の金は自分で働いて出せって
宙
で、でも!
うちの高校はバイト禁止だし
もうおばあちゃんにも頼れないよ…
うちの高校はバイト禁止だし
もうおばあちゃんにも頼れないよ…
母
親に口答えする気?
パンッッッ
宙
いたっ
母
高校には私から言っておくから新聞配達でもなんでもバイトしなさい
宙
え……
母
ほんっとになんであんたなんか産んだのかしら
邪魔でしかないわ
邪魔でしかないわ
弟
ままぁ
母
あらっ!そろそろご飯にしよっか!
弟
うん!!!
母
……さっさと目の前から消えて
家ではできるだけ姿見せるなって言ったでしょ
あんたの顔見るだけでイライラする
家ではできるだけ姿見せるなって言ったでしょ
あんたの顔見るだけでイライラする
宙
……わかりました
宙
はぁ…(お腹すいたなあ)
宙
ガチャツ(窓を開ける)
宙
うわぁ……
その時見た満天の星空は 目に染みるほど眩しくて この残酷な世界から一瞬だけ 逃れられたような そんな気がした







