TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

君から「好き」は一生聞けない

一覧ページ

「君から「好き」は一生聞けない」のメインビジュアル

君から「好き」は一生聞けない

1 - 君から「好き」は一生聞けない

♥

114

2018年12月30日

シェアするシェアする
報告する

1.風雅の心と伝わらない想い

拓哉

おはよう。今日はピンナップ撮影やから頑張っていこな。

風雅

( おはよう。元気にやっていこな!)

それ、お前が言うかよ。

風雅

( ありがとー!がんばろー!)

そんなの、キャラじゃねんだよ。

風雅

よう。つか毎回そーゆーのだりぃわ。

結局、冷たい返事になった。

拓哉

うん!ありがとね、返事。

いつからだろ。

拓哉との関係が、こんな風になったの。

気の使いあいでしかない。

拓哉

不在着信

不在着信

風雅

ごめん、電話気づかんやった。

拓哉

今から電話する

拓哉

通話終了

通話
07:36

電話内容

風雅

どうした?

拓哉

あのな…

拓哉

樹川が…

風雅

リタがどうした?

拓哉

俺らにだけ…連絡ミスを装って話してなかった。

拓哉

あいつが自分から告白してきたんだ。

風雅

え…?それって…

拓哉

撮影、8時からだったんだ。あいつは風雅と俺にだけ10時半やっていって。

拓哉

泣きながら言ってきた。

風雅

ピンナップは…?

拓哉

風雅が遅刻ってことで、撮影は取り消し。

風雅

え…?

拓哉

急遽、樹川と宮地、あと嶺くんで。

風雅

うそだろ…?

風雅

え、拓哉は?

拓哉

ごめん。俺は…髪のセット、自分でしようと思って、先についてた。スタッフさんとかに教えてもらおうと思っててん。

風雅

…そうか。良かった。ハブかれたのが俺だけで。

拓哉

ちゃう!それは違うんやで。

風雅

何がちげえの?

拓哉

何って…言葉では言えんけど、ホンマにちゃうねん。

風雅

は?俺だけだろ、撮影できなかったの。

風雅

俺は、拓哉に害がなくて良かったっつってんの。

風雅

俺のせいでお前までそんな空気になるのを恐れてたっつってんのに、なんなんだよ!

ちがう、こんなことが言いたいんじゃない。

拓哉

そっか…。ごめん、俺必死に勝手に弁解して。

拓哉

別に風雅はそんなこと、望んでるんじゃないよな。

拓哉

俺の考えが回らなかった。ごめんな、不快な思いさせて。

風雅

いや…

拓哉

これで終わりにしよ?

拓哉

どっちにもプラスにならない。

拓哉

逆にマイナス。

風雅

えっ、いや…!

拓哉

違くないよ。

拓哉

ごめんね。

風雅

拓哉…

もう、取り返しのつかないことになった。

入所当時みたいに笑いあえることを胸に抱いていた。

それは自覚があったのに。

なんでだろう、真逆のことばかり。

俺はもう、自分自身で取り返しのつかないように、俺を成長させてしまったのかもしれない。

拓哉

風雅、ありがとう。

風雅

えっ…?

風雅

うそ…だろ。

風雅

友情のこじれ、とか、俺のせいでしかねーじゃん。

風雅

不在着信

不在着信

風雅

拓哉、でろよ!

風雅

不在着信

不在着信

風雅

不在着信

不在着信

風雅

通話終了

通話
08:27

通話内容

拓哉

なに。

風雅

おい、なんで退所なんかしたんだよ!

風雅

友情のこじれって、俺が原因かよ。

風雅

なんかあったなら、言ってくれよ!

拓哉

なにって、お前。

拓哉

ストレス。お前といるとストレスしかたまんねー。

風雅

…それは俺も同じ

拓哉

同じ?なに言ってんの。

拓哉

俺はずっとお前と仲良くしたくて頑張ってた。

拓哉

ひどいこと言われても、俺ガマンしてた。

拓哉

なのになおんないじゃん。

拓哉

あとから入った樹川と仲良くして。

拓哉

俺はまるでいないみたい。

拓哉

いや、見えてすらないじゃん?

風雅

俺そんなつもりは!

拓哉

弁解なんかいらないよ。

拓哉

俺謝って欲しいとか思ってないし。

拓哉

所詮風雅じゃん。

拓哉

ねえ?風雅だもんね。

拓哉

帝王だもんね。

風雅

拓哉?

拓哉

それにさ、やっぱ話聞かないよね。

拓哉

自分が一番だよね。

拓哉

終わりにしよって言ったじゃん?

拓哉

なんで聞けねーの。

拓哉

弁解する暇あったら自分見直せよ。

拓哉

人の話聞けよ。

風雅

わかったから、お前の気持ち。

風雅

全部俺が悪かった、でも俺の気持ちも聞いて?

拓哉

あーどうぞ?

風雅

俺はお前と仲良くしたいってずっと、俺も思ってたんだよ。

風雅

でもキャラを守って。自分でも情けねーと思ってる。

風雅

言いたくねえのに、感謝してんのに、フツーに接してぇのに。

風雅

お前にだけはカッコよく、強く見せたくて、いつも最悪な返事になってた。

風雅

マジでそれはごめん。

拓哉

以上?終わり?

風雅

…うん。

拓哉

あっそ。じゃーな。

風雅

えっ拓哉…

拓哉

2度と電話してくんな。

拓哉

お前の声も聞きたくねー。

拓哉

低くて耳障り。

拓哉

大っ嫌いだ。

でも、大好きだ。

もう、俺も風雅も、全て終わった。

なにも修正できなくなった。

お前から聞きたかった言葉。

もう、2度と聞けない。

好き

この作品はいかがでしたか?

114

コメント

1

ユーザー

途中で、拓哉くんが毒舌になったのが新鮮でした…!👍

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚