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ブロロロ、ブロロロ、そんな排気音と共に車が動き出す

お出かけは久しぶりだねぇ

おちゃらけた様子の夢、少し楽しそうに笑う顔 全てが久しぶりで新鮮だ

三ツ谷

..そうだな

運転席に夢の部下、後ろにオレ、その隣に夢が座っている

外での仕事があったのか夢から香水の匂いがする

三ツ谷

どこに行くんだ?

素朴な疑問、急に外に連れられてどこに行くかも分からないというのは 少し不安になる

んー

楽しいとこ?

三ツ谷

なんで疑問形なんだよ笑

そんな軽い雑談も数年ぶりで懐かしくなる

あと何分位で着く?

部下

もう数分で着くと思います

おーけー

楽しいとこ、と言ってもよく分からない

夢はゲームセンターが好きだった、でもこの歳になってゲームセンターには 行かないだろう

三ツ谷

....はぁ

お、なになに?

悩み事?

面白がるような声で肩に手を置く

三ツ谷

悩み事、というか

三ツ谷

今日夢を見たんだ

夢?

三ツ谷

ああ

三ツ谷

実は...

その後、今日見た夢の話をした

妙にリアルな夢だったこと、ドラケンが出てきたこと

気分が悪くなったが夢が何も言わず偶に頷いてくれて少し良くなった

...そっか

まぁ、そんな夢さっさと忘れちゃお!

三ツ谷

..は?

だって、ドラケンはそんな事言わないでしょ?

「お前のせいで、俺は死んだ」なんて

見透かされたような目で見つめてくる

夢が言うことは正しいと思う 俺が知るドラケンは少なからずそんなことは言わない..はず

三ツ谷

..でも

三ツ谷

ドラケンはオレのせいで死んだんだ

三ツ谷

その事実は揺らがない

夢が言うことが真実でもドラケンが死ぬことなんてなかったはず オレが人を殺せないから、何も出来ないから死んだんだ

でも

ドラケンは私と三ツ谷の話をする時いっつも笑ってたよ

夢のその一言で胸がドキッとする

ドラケンとオレが顔を合わせたのは数年前が最後だった

嫌われたのか、嫌われても当然かと思った

ドラケンと三ツ谷の話をする時色んな表情見せるの

心配そうな顔、笑った顔、悲しそうな顔

まるで昔に戻ったみたい

目を細め、少し微笑む夢は淡々と語る

仕事中のドラケンはいっつも険しい顔をしてた

でも、三ツ谷の事だけだと色んな顔を見せるの

そんな三ツ谷に突き放すような言葉を、かけると思う?

三ツ谷

...

眉を寄せ憐れむような顔、オレの事を気にかけてくれているのか

三ツ谷

..ああ

三ツ谷

本当..に

ボロボロと涙が溢れてくる

ドラケンがオレの事を嫌っていなかった事に安心したのか はたまた、夢の優しい声掛けに感極まったのか

わからない..でも

三ツ谷

ありがとう

夢の顔が見えなくなるほど涙が溢れ出てくる

どーってことないよ!

そう言って背中をバンバン叩く

三ツ谷

ゲホッ..ゴホッ

勢いよく叩かれて噎せ返る

あ..ご明太子☆

ニカッと夢が笑顔を見せると自然に自分も笑顔になる

三ツ谷

昔っから、お前は本当に乱暴だな

泣いてぐしゃぐしゃになったであろう顔で笑う、久しぶりに心から笑った

少し驚いた表情を見せて夢も答えるように笑う

部下

到着しました

おっ、ほら着いたよ

涙を拭い、目を見開く

三ツ谷

..ここは?

ここはねぇ..

懐かしい場所

そう言った夢の後ろの窓ガラスには神社があった

君を助けるために

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