~ 𝕒𝕥𝕥𝕖𝕟𝕥𝕚𝕠𝕟 ~ ※ 実際の人物や団体などとは関係ありません ※ フィクションです ※ パクリではありません
また、今作品は、ヨルシカさんの「だから僕は音楽をやめた」という曲を元に書きました。
そのため、まだ聴いたことの無い方は、今作品を見る前、又は見た後に聴くことを推奨します。
「」 → ユンギ 『』→ ○○ ジ「」→ ジン モ「」→ モブ
【 ユンギ 】 『 夏、音楽、それから、 』
それでは、いってらっしゃいませ。
ある夏の日、俺は学校の掲示板を見ていた。
廊下ですれ違う人々は、みんな汗をかいて、暑いと太陽に訴えかけていた。
軽音部…。
ポップに描かれたポスターは、俺には似合わなかった。
けど、小さい頃から音楽をやっていた俺は、是非とも入りたかった。
ただ、もし部活内の雰囲気が最悪だったら…と入るのを考えていると、背後から声が聞こえた。
ジ「あれ?軽音部、入りたい?」
「っえ、?」
あれが、始まりだった…
モ「またなー!ユンギ!」
「あーい、またなー…」
放課後、別れの挨拶が飛び交う中、俺は第2音楽室へと向かっていた。
「はぁ…」
また、"あいつ"はいるのだろうか。
そう考えるだけで、少し行く気が失せる。
戻ろうとする足を、無理矢理にでも前へと進ませる。
頼むから居ないでくれと願うばかりだった。
ー ガチャッ
ジ「ユンギヤ!!」
「おっす…」
軽音部は、俺含め2人しかいない。
ジン先輩。ボーカル担当。
俺と正反対の性格だし、俺が嫌いな"あいつ"を連れ出した張本人。
だけど歌だけは上手いから何も言えない。
ジ「お疲れぇー」
「お疲れっす」
『ユンギくん!やっと来た!』
「しゃす…」
そして俺がずっと言ってる"あいつ"がこいつ。
『今日もお邪魔して良い?』
答えなんかわかってるくせに。
「…ジン先輩に聞いてください」
『良いー?ジンくん!』
ジ「僕は良いけど…」
『ユンギくんは?』
「…大丈夫っす」
『良かったぁー』
本当は大丈夫なんかじゃない。
あいつがいると、視線が気になって集中できない。
ストンと近くの椅子に座り、じっとこっちを見てくる。
なんで先輩こんなの連れてきたんすか…
部活見学と本人は言ってたけど、絶対に違う。
めんどくさいと思いながら、ギターを出す。
チューニングがし終わると、ジン先輩と共に課題曲を練習する。
早く部活よ終われ…!
ジ「またねー!ユンギヤ!」
「お疲れっすー」
ボーカル担当の先輩は、片付けが早く終わり、俺を置いてすぐに帰ってしまう。
理由は彼女が待ってるからなんだとか。
リア充爆発してほしい俺にはあまり好まない理由だった。
ギターを片付けながらそう思っていると、高い声が聞こえた。
『ユンギくん!』
「…はい?」
『…ギター、弾いてくれない、?』
「…え?」
『いやっ…その、いつもの曲以外にも弾けるのがあれば…弾いて欲しいなー…みたいな、笑』
『っあ!いや、なんか用事あるならいいんだけど…』
…最悪だ。
その日から俺は、部活がある日は毎日放課後、あいつなんかのためにギターを弾かなければいけなくなった。
あっちから質問されることとかはあっても、こっちから話しかけたりはしなかった。
そんな日々が、ふと嫌になった。
なんで俺はあいつのために弾いているのだろう。
俺は、俺のために音楽をしていたはず。
なんで音楽なんかやってた?
親から言われたから?友達に勧められたから?
全部、俺のためじゃねーじゃん。
モ「ユンギヤー!帰ろーぜー!」
「おー…」
俺が軽音部を辞めて、部員が少なすぎるため、軽音部は廃部になった。
今では放課後、友達と一緒に帰ってる。
これでいいんだ。これで良かったんだ。
青春なんて、こんなもの。考えたって何もならない。
音楽を辞めた今でも、傷ついたピックは捨てられなかった。
まだ下校し始めて1分ぐらいしか経ってない時に、急に後ろからあの高い声が聞こえた。
『ユンギくんっ!!』
後ろを向くと、俺が音楽を辞めた理由を作った奴だった。
「…なんすか」
『…一緒に、…帰らない、?』
本当に自分勝手だな…、俺の隣の友達見えないのか?
モ「あ、じゃあ俺先帰ってるわ」
「あ、まじ?ごめん」
モ「じゃまたな」
「おー、またな」
そそくさと帰った友達は、少し行ったとこの分かれ道で俺の帰路である土手とはそれた。
『…ごめんねっ、』
「…」
俺は無視して前へと進んだ。
少し離れた先で、着いてくる。
無言が何分か続き、それを破ったのはあっちだった。
『あのさっ…もっかい音楽、』
「やっても無駄だろ」
気分が下がっていた俺は、敬語を使うのも億劫だった。
『っ…』
子供達が川で遊び、道の脇でランニングしている人が横を通って行く。
俺達なんかを置いて、ここの土手は平和に夕日を浴びている。
…将来、俺は何をしているのだろうか。
俺に何があっても、この事実は変わらない。
俺が音楽を辞めたのは、背後にいるお前のせいだ。
お前のせいで、俺は音楽を辞めたんだ。
皆さまこんちわえむです!
お久しぶりでございます🙇🏻♀️
フォロワーさん100人突破記念として、下書きに残されていた小説を投稿させていただきました!
今読んでもなかなかいい作品なのではと思います~😌
この作品の元の曲、「だから僕は音楽をやめた」。
とっっっっても良い曲です…
ヨルシカさんの綺麗な声、綺麗な高音が脳内に響いて離れません🙄💫
これを聴いた時、「これは書くしかない!」と思ったのですが、なかなか遅筆な私でして…
結構時間がかかり、忘れられたまま下書きとして残されていたこの作品。
100人突破したし、投稿してもいいかなと思い投稿しました!
ぜひ、曲を聴いてから読んで、又は読んでから聴いて欲しいです!
後編もお楽しみください!
それでは、お暇致します。
コメント
8件
聞いてみたら好きな曲で鳥肌ぶわーーーってなったし、それをユンギさんに当てはめるえむりん天才
ゆんさんの言っているギター=アコギです!分かりずらくてすいません🙇🏻♀️💦
この曲僕もハマってて一時期凄い聞いてたので、このお話当てはめてみると凄いエモいです...!!!ゆんちゃんの口調もタイプです🙄🙄🤍🤍