今年の秋も本を呼んで過ぎてゆく
私は体が弱いから
なかなか学校にいけない
だから友達がいなくて本が私のゆういつの友達だった
毎日が退屈で寂しい
でも今日は何かいいことがありそう
病院の中には図書館がある
私はいつもの席で本を読むはずだった
でもそこには
とてもきれいな男の子がいた
佐原 菜々子
あのっ
佐原 菜々子
そこ私の席なの
横浜 巧
えっ?
横浜 巧
他のところに
横浜 巧
横浜 巧
だからここの席が空いてたのか
佐原 菜々子
うん
横浜 巧
ごめんね
私は何故かその人とまだ一緒にいたかった
佐原 菜々子
あのっ
佐原 菜々子
名前…
横浜 巧
俺はたくみ
横浜 巧
横浜 巧だよ
横浜 巧
君は?
佐原 菜々子
私は
佐原 菜々子
佐原 菜々子
佐原 菜々子
少しだけでいいから話し相手になってくれない?
気がついたら声に出ていた
いつもならこんなこと言わないのに
横浜 巧
いいよ
佐原 菜々子
ありがとう
佐原 菜々子
私の部屋で話そう
横浜 巧
うん いいよ
それから私達は仲良くなっていった
でもある日
横浜 巧
菜々子
横浜 巧
俺 もう退院できるんだ
佐原 菜々子
えっ?
横浜 巧
すぐっていっても3日後だけど
佐原 菜々子
おめでとう…
何故か私は嬉しくなかった
巧が居なくなっても元の生活に戻るだけのはずなのに
私は理由が分からないまま泣いた
横浜 巧
大丈夫だよ
横浜 巧
遊びにくるし
横浜 巧
これでもう会えなくなるわけではないから
佐原 菜々子
ほんとに?
横浜 巧
うん ほんとうに
横浜 巧
約束しよう
横浜 巧
手を出して
佐原 菜々子
はい
横浜 巧
指切りげんまん嘘はつきません
佐原 菜々子
ふふっ
横浜 巧
やっと笑った
横浜 巧
菜々子には笑った顔が一番だよ
あぁこの気持ちは
恋なんだ
でも私はもう…
これだけは誰にも内緒の気持ちになるのかな